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桑原正彦

Masahiko Kuwahara

 桑原正彦は1959年東京都生まれ。90年代の後半から一貫して、いま住んでいる環境に対する人間の欲望による変化に着目して制作をしている。進化、効率、大量生産、加工、洗浄、商品価値を求めるのに伴う破壊、汚染などによる変化を、子供の頃からの思い出とともに、動物や風景を通して作品にしている。公害によって汚くなった海に現れたアザラシは、そこを新しい生活の場として生き抜き人々に可愛さをまきちらす。可愛いと思う心も人間の欲。その絶望的でもあり、楽園のようでもある世界が桑原の大きな魅力である。主な個展に、「夏の日」(小山登美夫ギャラリー、東京、2019)、「heavenly peach」(小山登美夫ギャラリー、東京、2020)など。主なグループ展に、「POPjack: Warhol to Murakami」(デンバー現代美術館、アメリカ、2002)、「Japan Pop」(ヘルシンキ市立美術館、フィンランド、2005)、「ポートレート・セッション」(広島市現代美術館、広島/ナディッフ、東京、2007)、「Pathos and Small Narratives」(Gana Art Center、ソウル、2011)など。