希薄ながら立体的。長谷川新が見た「エネミー・オブ・ザ・スターズ」展

写真手前は、ロナルド・ジョーンズ《無題(この架台は、中国北京の友好病院で死体安置所の遺体を保管するために使用された。1989年6月4日、非暴力民主化運動に巻き込まれた学生と労働者の団体が人民解放軍第27軍によって天安門広場で虐殺された後、友好病院に運ばれた。架台の上にあるのは、ロバート博士とユタ大学によって開発されたジャービク人工心臓である。シアトルの歯科医であるバーニー・クラーク博士は、1982年にケンタッキー州ルイビルのヒューマナ病院で最初のジャービク人工心臓の移植を受けた人物だ。クラークの後、3人の男性が同じ病院でジャービク人工心臓の移植を受けた。それぞれ、病気で悪化した心臓を恒久的に置き換えるためだった。結局、4人とも人工心臓を体が拒絶し、亡くなってしまった。現在この人工心臓は、シンビオン株式会社で2万2000ドルで販売されている)》(1990)。奥は、ヘルマー・レルスキ《光による変態》(1935/36)
写真右は、ルイーズ・ローラー《静かな夜》(2011/13)。右上のジュリア・シェアによる映像作品《職業的配置》(1989-90)は、会場内のいたるところに配置されている
展示風景
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編集部