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石岡瑛子のグラフィックデザインに注目。「グラフィックデザインはサバイブできるか」展がgggで開幕

映画やオペラ、演劇、ミュージック・ビデオなど、多岐に渡る領域で世界的に活躍した石岡瑛子。その1960年代のデビューから80年代のニューヨークへと渡るまでのグラフィックデザインの仕事に注目した展覧会「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」が、東京銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開幕した。

展示風景より

 1960年代の東京でデビューし、80年代初頭に拠点をニューヨークに移し、映画やオペラ、演劇、ミュージック・ビデオなど、多岐に渡る領域で世界的に活躍した石岡瑛子(1938~2012)。

 そんな石岡のデビューからニューヨークへと渡るまでの日本の仕事に注目した展覧会「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」が、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開幕した。

 本展を監修したのは、石岡瑛子の妹で同じくアートディレクター、イラストレーターの石岡怜子と、石岡が亡くなる半年前に4時間半のロングインタビューを行った編集者、作家の河尻亨一。デザインと展示構成はそれぞれ永井裕明(N.G.inc.)と中沢仁美(シービーケー)が担当した。

展示風景より

 会場1階は、赤色をキーカラーとした空間となる。加藤貴大、熊本直樹、EDP graphic worksが本展の出品作品を再構成した映像のほか、壁面には石岡本人が残した言葉が展示。本展の企画を担当した同ギャラリーの関係者は、「ギャラリーに入って、空間として石岡さんの世界を感じてから、地下に降りて実際の作品を見てもらおうという意図の構成だ」と話す。

展示風景より、「裸体のクロッキー」シリーズ

 地下1階の展示室入口では、石岡が1960年の資生堂入社試験のときに提出した作品シリーズ「裸体のクロッキー」が展示。グラフィックデザイナーとしての仕事を始める前の活動を知ることができる。

展示風景より
展示風景より

 展示室内では、現在東京都現代美術館で開催中の「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」にも出品された資生堂やパルコのポスターが展示されるほか、レコードジャケットやブックデザインなど本展ならではの作品も大量に紹介されている。また、各シリーズの作品とともに、石岡の言葉や雑誌に掲載された批評も展示されるのが、本展の大きな特徴だ。

 なお本展の後期展示(2021年2月3日〜3月19日)では、これまで紹介される機会が少なかった石岡のグラフィック・アートを展示予定。前期と後期をあわせて、石岡のグラフィックデザインの原点を目撃してほしい。

展示風景より
展示風景より
展示風景より

編集部

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