身の周りにある素材を使って現代のアイコンを再現するなど、ジャンルを超越したミクストメディアによる彫刻作品を発表し続けているトム・サックス。その初の試みが、伊勢丹新宿店でスタートした。
「Tom Sachs:Retail Experience」と題されたこの展覧会/ショップは、トム・サックスのアート、家具、プロダクトが一堂に展示され、それらをすべて購入できるというもの。
展覧会タイトルの「Retail experience」とは、スタジオの物理的発現の入手をあらゆる人と分かち合う機会のことを意味しているという。
会場には、椅子や照明、お猪口、茶碗など様々なモノが並んでおり、トム・サックスというアーティストの表現領域の幅広さが実感できる。
また、会場もアーティスト本人が手がけており、彼のアイコンともいえる合板を使用した空間デザインにも注目だ。
会場はいわゆるホワイトキューブではなく、ファッションブランドに囲まれた一角。作品と日用品、あるいは作品と商品といった境界線について考えを巡らせてみてほしい。
なお、本展開催に合わせ、9月23日から10月13日までの期間は本館1階のウィンドウディスプレイと中央通路もジャック。様々な展示がされているので忘れずにチェックを。