NEWS / PROMOTION - 2019.11.23

「2G」から「ほぼ日」まで。新生「渋谷パルコ」でチェックしたいアートスポット(後編)

11月22日に開館を迎えた渋谷パルコ(PARCO)。1969年の池袋パルコ開業から50年の節目に生まれ変わったこ子には、アートの要素が詰まっており、「アートの館」とも言える。その注目ポイントを、前後編の2回に分けてお届けする。後編は、必見のテナント編。 

 

2Gの展示風景より 撮影=岩澤高雄

 1973年にオープンし、文化の発信拠点として大きな存在感を放ってきた渋谷パルコ(PARCO)。2016年から進められてきた建て替え工事が完了し、この11月22日にリニューアル・オープンを迎えた。

 69年の池袋パルコ開業から50年という節目の年にリニューアルした渋谷パルコが掲げるビルコンセプトは、「世界へ発信する唯一無二の“次世代型商業施設”」。注目したいのは、その構成要素だ。193ものショップが軒を連ねる渋谷パルコは、「FASHION」「ART&CULTURE」「ENTERTAINMENT」「FOOD」「TECHNOLOGY」の5つの要素によって構成されており、ここでは「ART&CULTURE」のハイライトを2回にわたってお届けする。前編のパルコ直営コンテンツに続き、後編では必見のテナントをピックアップ。

渋谷パルコ

注目のトリプルコラボ。「2G(ツージー)」

 国内外で人気を集めるギャラリー・NANZUKA、「UNITED ARROWS & SONS」のディレクターである小木“POGGY”基史、そして人気フィギュアを生み出してきたMEDICOM TOY。この3者によるコラボレーションが、渋谷パルコ2階に誕生した「2G」だ。

2G外観 撮影=岩澤高雄

 ​「2G」という店名は、PARCOの創設者・増田通二への敬意と、4G・5Gというデジタルな時代のなかで、アナログでのものづくりの良さを再度表現する場を目指して名付けられた。

 ロゴはDIORとのコラボレーションで注目を集める空山基が担当。内装デザインはニューヨークを拠点に活動するSnarkitectureによるもので、これが日本のショップデザインとしては初となった。

2Gエントランスのポップアップスペース 撮影=岩澤高雄

 2Gは、NANZUKAによる「ギャラリー」と、小木がディレクションする「セレクトショップ」、MEDICOM TOY運営の「アートトイショップ」の3要素で構成。金庫型のポップアップゾーンから入り、ショップゾーン、奥のギャラリーへと続く。

 気になるギャラリーの展覧会第1弾は、ダニエル・アーシャムと空山基の二人展だ。「Fictional Archeology(フィクションとしての考古学)」をコンセプトに作品を生み出し、今年に入ってからはDIORとコラボレーションするなど、いま世界的に高い人気を集めるダニエル・アーシャム。いっぽうの空山は、女性の身体美をロボットに取り込んだ「セクシーロボット」で広く知られるアーティスト。空山も17年にDIORとタッグを組んだことで、より大きな注目を集めた。

 本展では、ふたりのコラボレーション作品をはじめ、空山のペインティングなど、すべて新作で構成。必見の展覧会となった。 

展示風景 撮影=岩澤高雄

アートグッズの宝庫。「Meets by NADiff」

 恵比寿の本店をはじめ、東京都現代美術館や東京都写真美術館などにショップを構えるNADiff(ナディッフ)。その新業態が、「Meets by NADiff」だ。

 NADiffの強みでもあるアートグッズや書籍が充実のラインナップを見せるのはもちろん、店内の壁面は「WALL GALLERY」として展覧会に使用。12月22日までは、ファッションデザイナーでアーティストとしても活躍する津村耕佑の個展、「“Scales and nerves”『鱗と神経』」を開催。新しく生まれ変わる/変わり続ける都市・渋谷の都市像をイメージした新作のインスタレーションを展示する。

Meets by NADiff。左の壁面が「WALL GALLERY」 撮影=岩澤高雄

ステーショナリーだけじゃない。「DELFONICS(デルフォニクス)」

 オリジナルのステーショナリー・雑貨の企画から、デザインステーショナリー・雑貨の販売までを行う「DELFONICS(デルフォニクス)」。このフラッグシップストアが、渋谷パルコ4階に誕生した。

DELFONICS(デルフォニクス) 撮影=岩澤高雄

 ステーショナリーの品揃えはもちろんだが、ここではショップインショップの「ロルバーン ショップ&ギャラリー」に注目したい。

 ロルバーンは、デルフォニクスが展開するノート・手帳のブランド。日本初となる「ロルバーン ショップ&ギャラリー」では、多彩なロルバーンのラインナップを販売するとともに、様々な文化を切り取ったスモールエキシビションを、ガラスケースのギャラリー空間で実施。第1弾として、鮮やかなヴェネチアングラスを紹介する「Italian Modern Art Glass Exhibition」が12月25日まで開催されている。

「ロルバーン ショップ&ギャラリー」の展示ケース 撮影=岩澤高雄

「ほぼ日」が展開するふたつのスペース。「ほぼ日カルチャん」&「ほぼ日曜日」

 糸井重里が主宰する「ほぼ日刊イトイ新聞」は、渋谷パルコ内にふたつのスペースを展開している。

 まず4階にある「ほぼ日カルチャん」は、「まいにち、東京特集」をテーマにした「東京の文化案内所」。東京で行われる様々な展覧会や公演、映画などからほぼ日独自の視点でセレクトしたものを紹介するとともに、特別展示や限定品の販売も行う。

 オープニング特別展示としては、「マル秘展」(21_21 DESIGNSIGHT)や「『ぼくドラえもん。』ドラえもんのはじまり。」(藤子・F・不二雄ミュージアム)などの関連グッズが展示・販売されている。

ほぼ日カルチャん 撮影=岩澤高雄

 いっぽう、8階にある「ほぼ日曜日」は、展覧会をはじめ、ライブやパフォーマンスなどあらゆる「表現」を提供する場所。オープニング企画「アッコちゃんとイトイ」では、矢野顕子と糸井重里のコンビが作曲した曲から10曲を選び、それを10人のアーティストがそれぞれの視点で表現した作品を展示する。参加作家は鹿児島睦、ヒグチユウコ、松本大洋など、そうそうたる顔ぶれだ。

ほぼ日曜日 撮影=岩澤高雄
 ほぼ日曜日 撮影=岩澤高雄

M.I.U独自の視点でセレクト。「M.I.U №2」

 東京・中目黒にあるコンセプトショップ「M.I.U」が2店舗目としてオープンさせたのが、この「M.I.U №2」。ファッションだけでなく、ジャンルレスで選ばれたモノを見せてきたM.I.Uは、このスペースで物販と展示の組み合わせや、ブランドのポップアップ、あるいは展覧会など、フレキシブルに内容を変化させていくという。

M.I.U №2 撮影=岩澤高雄
M.I.U №2 撮影=岩澤高雄

フードカルチャーを発信。「COMINGSOON(カミングスーン)」

 ギャラリーROCKETがフードカルチャーを発信する場としてスタートさせたのが、1階にある「COMINGSOON」だ。

 オープニング企画第1弾では、フードエッセイスト・平野紗季子がディレクションする新たなプロジェクト「HIRANO FOOD SERVICE」が展開される。平野がプロデュースするスイーツ「(NO)RAISIN SANDWITCH」が特別出店するほか、ふたつのフードブランドを紹介。計3つのフードブランドをポップアップで数日ごとにオープンさせる。

COMINGSOON 撮影=岩澤高雄
COMINGSOON 撮影=岩澤高雄

OIL by 美術手帖初の実店舗。「OIL by 美術手帖」

 美術手帖によるアートのECサイト「OIL by 美術手帖」が、初の実店舗をオープンさせた。

 2階にある「OIL by 美術手帖」は、「ギャラリー」「カフェ」「ショップ」の3つの機能を持つ店舗で、ギャラリーでは美術手帖がセレクトしたアーティストたちの展覧会を開催。オープニング展覧会は、玉山拓郎の個展「The Sun, Folded.」だ、

「The Sun, Folded.」の展示風景 撮影=岩澤高雄

 玉山は鮮やかな色彩の家具や照明、日用品などのオブジェと映像を用いたインスタレーションで注目を集める若手アーティスト。本展では、玉山の近年のテーマである「宇宙」のイメージから構成された新作の映像作品を初披露している。

玉山拓郎 撮影=岩澤高雄

 なおカフェスペースでは「GEN GEN AN」がディレクションし、新たな日本茶の楽しみ方を提案。お茶を片手にアート鑑賞してほしい。

 2階にわたってお届けした渋谷パルコのアートスポット特集はいかがだっただろうか。このほかにも、館内には旧渋谷パルコの巨大なネオンサイン「P」と「C」や、建築家・藤本壮介が環境デザインを手がけた地下1階のCHAOS KITCHENなど、見どころは数多ある。これら充実のコンテンツを揃えた渋谷パルコは、間違いなく新たな文化の発信基地となるだろう。

ナカシブ通りの様子
8階のネオンサイン「P」 撮影=岩澤高雄
CHAOS KITCHENのネオンサイン「C」 撮影=岩澤高雄