NFTマーケットプレイス「MakersPlace」が約33億円の資金を調達。エミネムなど出資

今年3月に約75億円で落札されたBeepleのNFT作品の販売を促進したマーケットプレイス「MakersPlace」が、3000万ドル(約33億円)の資金を調達。サザビーズの元CEOであるビル・ループレヒトやラッパーのエミネムなど異業界の有力なプレイヤーたちが出資している。

MakersPlaceのウェブサイトより

 今年3月、デジタルアーティスト・BeepleのNFT作品《Everydays - The First 5000 Days》がクリスティーズのオンラインセールにて約75億円で落札されたことはまだ記憶に新しい。そんなBeepleとクリスティーズを結びつけ、そのNFT作品の販売を促進したマーケットプレイス「MakersPlace」が、3000万ドル(約33億円)の資金を調達したことを発表した。

 MakersPlaceは、写真共有サービス「Pinterest」の元従業員であるダニー・チュー、ヤッシュ・ネラパティ、伊藤竜馬がデジタルアートの盗用や過小評価などの問題を改善するため、2018年に設立したマーケットプレイス。今年だけで、同プラットフォームを利用するコレクター数は10倍以上に増加し、1億ドル以上の取引を記録している。

 同社が今回調達した資金には、ニューヨークのギャラリー・Acquavellaやサザビーズの元CEOであるビル・ループレヒト、アートコレクター兼ペース・ギャラリーのディレクターであるサブリナ・ハーンなどアート界のビッグプレイヤーのほか、エミネムやラリー・フィッツジェラルドなど音楽・スポーツ分野のセレブリティーたちも出資している。

 今回の資金を利用して同社は今後、「デジタルアートやNFTを主流のコレクターの方々にご紹介する方法を模索しながら、限界を押し広げ、より良いツールやサービスでデジタルクリエイターを支援していく」と表明している。

 ブロックチェーン上の売上を追跡するDappRadar社のレポートによると、今年第2四半期のNFTの売上高は24億ドルで、第1四半期の23億ドルをわずかに上回っている。美術品に分類されるNFTだけでなく、スポーツやゲームソフトなどコレクターズアイテムとしてのNFTの販売も好調となっている。

 なお、メガギャラリーのペースも今年9月にNFT作品を販売する独自のプラットフォームを立ち上げる予定。NFT作品の高額な取引が減りつつあるにもかかわらず、異業界の有力なプレイヤーの参入や大量の投資によって、NFTブームはまだまだ続くことが予想される。

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