ダムタイプ、幻の新作パフォーマンス《2020》がロームシアター京都で上映決定

今年3月に上演予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で中止となったダムタイプの新作パフォーマンス《2020》。その上映会が、ロームシアター京都で行われることが決定した。

ダムタイプ 2020 撮影=福永一夫

 ダムタイプにとって約18年ぶりとなる新作パフォーマンス《2020》が、ロームシアター京都で上映されることが決定した。

 本作は、当初3月に「KYOTO STEAM―世 界 文 化 交 流 祭―2020」のひとつとして、ロームシアター京都で上演予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止。その行方が注視されていた(2020年1月のダムタイプ通し稽古の様子はこちら)。

 今回、ロームシアター京都では同作を無観客で収録、編集したものを上映会として公開。これが世界初公開の場となる。

 ダムタイプが結成されたのは1984年。当時、京都市立芸術大学の学生だった古橋悌二や高谷史郎を中心に活動をスタートさせ、これまで複数のアーティストが参加し、集団によるコラボレーションで作品を生み出し続けてきた。

 《pH》(1990初演)をはじめ、《S/N》(1994)、《OR》(1997)、《memorandum》(1999)、《Voyage》(2002)など、伝説的な作品の数々により、日本のみならず世界でも評価が高いダムタイプ。《2020》には、高谷史郎をはじめ、山中透、池田亮司、古舘健、原摩利彦らのほか、オーディションによって選ばれた10代のダンサー・アオイヤマダも含まれている。

 本作の上映会に寄せて、ダムタイプは次のようなコメントを寄せている。「制作した2018年には、現在のような未知のウイルスの感染が世界中に拡大するような状況は予想していませんでしたが、約1年半にわたるクリエイション期間中には、人間社会が直面する様々な事象(グローバリゼーション、SNS、超高度情報化社会、監視社会、AI、コミュニケーション等々)について話し合い、思考を巡らし、それらを捉えようとする視点を持った作品へと成長していきました」(プレスリリースより抜粋)。

 まさにダムタイプの現在形となる《2020》。この機会を逃す手はない。

編集部

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