フルタイム労働者の男女間賃金格差が問題となっているアメリカ。この現状を受け、アメリカのシカゴ現代美術館が新たな料金体系を発表した。
artnet newsによると、2月24日より適用されるこの料金体系では、性差による賃金格差による不利益を被っていると思う人物であれば誰でも12ドルで入館することができる(一般料金は15ドル)。
女性は男性より低賃金の傾向があり、それは有色人種であるほどに顕著だが、人々が受けるサービスや商品には価格差がない。このことを疑問視したシカゴ現代美術館館長のマデリン・グリンステインが発案した今回の新料金は、70年代よりニューヨークを拠点に活動するローリー・シモンズの回顧展「Big Camera / Little Camera」の開催時期に合わせて適用がスタートする。
有給の産休制度が国で定められていないほか、美術界の男女間の賃金格差は2万ドルともされるアメリカ。今回のような格差へ異議を唱える動きは、今後も様々なかたちで展開されるだろう。