「外国人」を選んだ人々への賛歌。鶴崎燃の写真展が表参道画廊で開催

政治的・経済的な理由によって郷里を離れざるを得なかった人々。新天地で難民、移民として生きる道を選んだそうした「外国人」の姿や街の風景をドラマチックにとらえる写真家・鶴崎燃(もゆる)の個展が表参道画廊で開催中だ。会期は5月21日〜6月2日。

鶴崎燃 海を渡って 第3部ブラジルより(名古屋市)

 鶴崎燃(もゆる)は1975年愛媛県生まれ、愛知県在住。2004年より写真家・大石芳野氏の助手を務め、2011年からはフリーとして活動、現在は名古屋ビジュアルアーツ写真学科長を務める。

 10年の歳月をかけ撮りためた「海を渡って」シリーズでは、「日本×満州」「日本×ミャンマー」「日本×ブラジル」などをテーマに、各国で「外国人」として暮らす人々の姿を撮影。時代の流れに翻弄されながらもしなやかに生きる人々の姿を丁寧にすくい取ってきた。

鶴崎燃 海を渡って 第3部ブラジルより(サンパウロ州、グアインベ)

 今回の展示は表参道画廊と、IZU PHOTO MUSEUM研究員・映像作家の小原真史との共同企画によるもの。

 小原は、鶴崎の作品を「海を渡った人々を追った旅の記録であり、苦難を乗り越えて生きる人間への賛歌」と表現。写真を通して歴史と現在が浮かび上がるような展示になっている。

編集部

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