近年、多くのアートプロジェクトにおいて創造活動と地域社会の「つながり」が重視され、地域の歴史を参照した「地域アート」や「記憶アート」が数多く生み出されている。
このような状況のなかで、地域・歴史・アートの関係性について、より普遍的な問題提起を行うことを目的としたワークショップ「Intersection I:地域・歴史・アートの狭間で」が開催される。
舞台は、20世紀前半、鉄鋼・造船業を中心に発展した大阪港湾地域。本企画では、大日本帝国の植民地統治と連動して多様な人々が流入したこの地域で、移入したさまざまな人々の越境経験に着目し、国境を越えた人の移動に付随する支配と暴力の様態を歴史調査によって炙り出す。
当日は、藤井光、原田裕規、飯山由貴、上崎千の4名のパネリストによる実践報告の後、造船所跡地の特殊な空間を用いたワークショップを実施し、参加者を含めた討議を行う。