演劇ポスターが渋谷に集合。3会場をめぐる周遊型展覧会「現代演劇ポスター展」が開催

ポスターを貼ることで、「街」「演劇」「デザイン」「観客」をつなげてきたポスターハリス・カンパニーが、今年で30周年を迎える。これを記念した展覧会が、渋谷ヒカリエ、渋谷キャストそしてアツコバルーの3ヵ所で12月21日より開催される。

展示会場イメージ

 演劇やダンス、映画、展覧会のポスターを配布し、人々と演劇をつなげてきたポスターハリス・カンパニー。その30周年を記念する展覧会「現代演劇ポスター展 2017-演劇の記憶、時代の記憶、デザインの記憶、都市の記憶」が、この冬に開催される。

 渋谷ヒカリエをはじめとした3つの会場では、同カンパニーが所蔵する2万点を超える現代演劇ポスターコレクションから厳選された約300点を展覧。60年代後半に起きた前衛的なアングラ演劇のポスターから、70〜80年代の演劇ブーム、新劇など、なかなか目にすること機会がない過去のポスターが渋谷に集まる。

宇野亞喜良 『男装劇 星の王子さま』(演劇実験室◎天井棧敷) 1968 シルクスクリーン
粟津潔 『犬神 フランクフルト公演』(演劇実験室◎天井棧敷) 1969 シルクスクリーン

 展示されるポスターの多くは、横尾忠則や宇野亞喜良、赤瀬川原平など、著名な美術家やグラフィックデザイナーが手がけたもの。当時の時代性や世相、デザイン史を反映しているこうした作品は、現代美術としても評価されている。

 作品を3ヵ所に展示することで渋谷を劇場に見立てた本展は、街を巻き込んだ周遊型の展覧会となっている。今回はさらに、これらの会場をめぐるツアーや多彩なゲストを招いたトークショーなど、演劇ポスターの魅力を十分に楽しむことができるイベントを予定している。

赤瀬川原平 『少女都市』(劇団状況劇場) 1969

編集部

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