刺繍とドローイングのコラボレーション。沖潤子と安野谷昌穂が二人展を開催

「第11回shiseido art egg」で個展を開催した沖潤子と、COMME des GARCONSやZUCCaとコラボレーションを行っている安野谷昌穂による二人展がKOSAKU KANECHIKAで開催されている。会期は9月2日〜10月7日。

「沖潤子|安野谷昌穂」展 展示風景 Photo by Keizo Kioku

 1963年埼玉県生まれの沖潤子は、2002年より母が残した布に自己流の刺繍を始めた。17年に「第11回shiseido art egg」に選出され、6月30日から7月23日まで資生堂ギャラリーで個展を開催。古い布やボロに、下絵を描かずに施される縦横無尽に広がる刺繍には、布が経てきた時間や沖自身の時間が刻み込まれている。

沖潤子 月と蛹 03 2017 Iron, bandage, beeswax, cotton, hemp 120.3×91×2.8cm © Junko Oki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by Keizo Kioku
沖潤子 月と蛹 08 2017 Iron, bandage, beeswax, linen, hemp, silk, cotton 110.3×66.3×2.8cm © Junko Oki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by Keizo Kioku

 いっぽう安野谷昌穂は91年兵庫県生まれ。ドローイングやコラージュといったさまざまな技法を組み合わせ、直感や衝動をストレートに表現している。COMME des GARCONSやZUCCaとのコラボレーションワークを数多く発表するほか、STEIDL社のアートブックで取り上げられるなど、世界的に注目を集めている作家の一人。

安野谷昌穂 Untitled 2015 Color pencil, pencil, spray, paper collage on paper 54.5×78.8cm © Masaho Anotani Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by Keizo Kioku
安野谷昌穂 さすらいの呪文 #02 2016 Acrylic, pencil, ink, crayon, thread, paper collage on paper 29.7×21cm © Masaho Anotani Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by Keizo Kioku

 本展で、沖は資生堂ギャラリーで展示した宙吊りの刺繍作品をはじめとする諸作品を、安野谷はドローイング作品をそれぞれ展示する。新進気鋭の2人の作家による本展に足を運んでみてはいかがだろう。

編集部

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