「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」が東京オペラシティ アートギャラリーで来年1月に開催

東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、フィンランドを代表するデザイナー、カイ・フランクの大回顧展「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」が開催される。

「KF486」シリーズより、「ゴブレット」(1968) ヌータヤルヴィ・ガラス製作所 撮影:Rauno Träskelin ©Architecture & Design Museum Helsinki

 東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、フィンランドを代表するデザイナー、カイ・フランク(1911〜1989)の大回顧展「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」が開催される。会期は2027年1⽉16⽇〜3⽉22⽇。

「フィンランド・デザインの良心」の功績をたどる

 カイ・フランクはフィンランド⼤公国ヴィープリ(現ロシア)出身。ヘルシンキ美術中央⼯芸学校(現アアルト⼤学)のインテリア建築科を卒業した後、複数の会社でインテリアやテキスタイルのデザインに携わった。その後、イッタラ・ガラス製作所やアラビア製陶所、ヌータヤルヴィ・ガラス製作所といったフィンランドを代表するデザインメーカーでデザイナーを務める。そこで制作された代表作の数々が世界的な評価を受けた。また、母校でアート・ディレクターを務め教育活動を主導するなど、世界各地で後進の指導と育成にも尽⼒。 没後には、1992年にはその哲学を受け継ぐフィンランドのデザイナーに授与されるカイ・フランク・デザイン賞が設⽴された。

「アラビア製陶所でのカイ・フランク」(1953) Photo: Pietinen ©Architecture & Design Museum Helsinki

 人々の暮らしに寄り添い、社会的な課題を解決するデザインを目指したフランクは、徹底した機能性とシンプルな美しさを追求。ガラス器の「カルティオ」や陶器の「キルタ」、後継の「ティーマ」などのシリーズを生み出し、それまでのプロダクト・デザインのあり方を一新した。その普遍的な哲学は今日のものづくりにまで長く影響を与えている。

「キルタ(ギルド)」シリーズ(1953) アラビア製陶所 撮影:Rauno Träskelin ©Architecture & Design Museum Helsinki
「KF1」シリーズより、「サービングプレート」(1957) アラビア製陶所 撮影:Rauno Träskelin ©Architecture & Design Museum Helsinki

 本展では、ヘルシンキ建築&デザイン・ミュージアムのコレクションを中心に、ガラス器、陶磁器などの代表作、ファブリック、スケッチ、写真や映像250点以上を展示。初期から晩年までの仕事の全貌を明らかにする。

 また、日本の文化に惹かれ、複数回の来日を果たしたフランクの足跡や、彼に影響を受けた後のデザイナーの作品もあわせて紹介。いまなお根強い人気を誇る作品の数々と、それらのデザインを支えるフランクの思想にせまる内容となる。

《プトゥキノトコ(セリ草の谷間)》(複製、オリジナル:1948)プリント生地、アルテック Photo: Rauno Träskelin ©Architecture & Design Museum Helsinki
左から《テュット(女の子)》《ポイカ(男の子)》《シルクスティレヒトーリ(サーカス座長)》(1945)木製人形 ©Architecture & Design Museum Helsinki
「グラスデザインのスケッチ」(複製、オリジナル:1960) ©Architecture & Design Museum Helsinki

編集部