2017.3.21

東南アジア発の現代美術に注目。
国立新美術館と森美術館で史上最大規模の展覧会開催

東南アジアの現代美術を紹介する「サンシャワー:東南アジアの現代美術展」が、国立新美術館と森美術館で2館同時開催される。

イー・イラン 《うつろう世界》(「偉人」シリーズより) 2010年
ミマキデジタル・インクジェット・プリント、酸性染料、ろうけつ・藍染め、絹
140.5 x 298 cm
Courtesy: Silverlens Galleries, Makati, The Philippines
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 ASEAN(東南アジア諸国連合)設立50周年にあたる今年、東南アジアの現代美術を紹介する史上最大規模の展覧会が開かれる。会場となるのは、ともに六本木エリアに位置する国立新美術館と森美術館で、この2館が展覧会を同時開催するのは今回が初。

 多民族、多言語、多宗教の東南アジア地域ではダイナミックで多様な文化が育まれてきた。経済発展が目覚ましい近年では、その現代アートの動向にも世界中から注目が集まる。タイトルの「サンシャワー」は、東南アジア地域で頻繁に見られる「天気雨」を意味し、紆余曲折の歴史の中で大きな変化を遂げてきたこの地域を表すメタファーとなっている。

 本展には、ASEAN10カ国よりジョンペット・クスウィダナント、イー・イランなど85組のアーティストが参加予定。計約180点の作品を展示し、「うつろう世界」「さまざまなアイデンティティー」「発展とその影」など9つの異なる視点から、東南アジアにおける1980年代以降の現代アートの発展を紹介する。