大竹伸朗展からACK、DESIGN MUSEUM JAPAN展まで。11月に注目したい展覧会ベスト13

2022年11月に開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

「大竹伸朗展」の展示風景より、《モンシェリー:自画像としてのスクラップ小屋》(2012)

大竹伸朗創造の全貌に迫る。「大竹伸朗展」(東京国立近代美術館)

 現代日本を代表するアーティストのひとり、大竹伸朗の16年ぶりとなる大回顧展が、11月1日より東京国立近代美術館で開催される。

東京国立近代美術館に設置された《宇和島》(1997)

 1980年代初めから現在まで第一線で活躍しており、絵画や版画、映像、インスタレーション、巨大な建造物など、多岐にわたる制作で知られている大竹。本展は大竹の40年以上におよぶ創作活動を、約500点の作品で振り返るもの。国際展に出品された作品を含む膨大な作品群を、7つのテーマ、「自 / 他」「記憶」「時間」「移行」「夢 / 網膜」「層」「音」に基づいて構成する。

 なかでも、大竹が2019年以降取り組む「残景」シリーズの最新作《残景 0》(2022)は今回が初めて披露。あわせて本作の制作過程と大竹の創作の現場に密着した、貴重なドキュメンタリー映像「21世紀のBUG男 画家・大竹伸朗」(BS8K、2022年6月放送)も展示される。さらには、大竹がライフワークとしてほぼ毎日制作しているスクラップブックを一挙公開。1977年の1冊目から最新作の71冊目まですべて展示され、見どころのひとつとなる。

会期:2022年11月1日〜2023年2月5日
会場:東京国立近代美術館1F 企画展ギャラリー、2F ギャラリー4
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600 
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00)※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(1月2日、1月9日は開館)、年末年始(12月28 日〜1月1日)、1月10日
料金:一般 1500円 /  大学生 1000円 / 高校生以下無料

幻想の画家夫婦の共鳴と差異。特別展「藤野一友と岡上淑子」(福岡市美術館)

 シュルレアリスムから影響を受けた画家・藤野一友と美術家・岡上淑子。ふたりの活動をふたつの個展形式で紹介する特別展「藤野一友と岡上淑子」が、11月1日に福岡市美術館でスタートする。

左=藤野一友 抽象的な籠 1964 福岡市美術館蔵、右=岡上淑子 戦士 1952 栃木県立美術館蔵

 藤野一友(1928〜80)は、1950年代より二科会を中心に活動した、細密な描写による幻想絵画を特徴とする画家。同じく1928年生まれの岡上淑子は、コラージュ作品で知られる美術家で、2人は1951年頃に文化学院で出会い、1957年に結婚した。

 2人の作品はシュルレアリスムの影響や受容のなかで考察できる。また、メインモチーフが女性の身体であることも双方の作品の特徴といえる。今回の展覧会では、時代順に作品を紹介する2つの個展形式で構成することで、ふたりの表現の特徴、共通点と差異を鮮やかに浮かび上がらせる。あわせて本展に関連したイベントも2つ実施される。

会期:2022年11月1日〜2023年1月9日
会場:福岡市美術館 2階特別展示室
住所:福岡県福岡市中央区大濠公園1-6
電話番号:092-714-6071 
開館時間:9:30〜17:30 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月、年末年始(12月28日~1月4日) ※1月9日は開館
料金:一般 1300円 / 高校・大学生 800円 / 中学生以下 無料

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