六本⽊の街を舞台に繰り広げられるアートの饗宴「六本⽊アートナイト」が3年ぶりに帰ってくる。
2009年より継続的に開催されてきた「六本⽊アートナイト」だが、新型コロナウイルス感染拡大により、2019年を最後にリアルでの開催が⾒送られてきた。そして今年、「マジカル大冒険 この街で、アートの不思議を探せ!」をテーマに、9月17日~9月19日の3日間にわたり開催されることが発表された。
メインプログラム・アーティストは村上隆。村上は「ドラえもん」をメインプログラムに選び、高さ10メートルにおよぶ巨大なバルーン作品を展示予定だという。
また、村上はプロデューサーとして、自身がキュレーションしたアーティスト、Mr.(ミスター)や タカノ綾、MADSAKI(マサキ)、村田森ら12組とともに、「ドラえもん」をモチーフにした新作を発表。それぞれの作品は、六本⽊ヒルズアリーナ、東京ミッドタウン、国⽴新美術館等に展示され、六本⽊の街に多彩なドラえもんが出現する。
なお村上は開催に当たり、次のようなメッセージを寄せている(テキストママ)。
六本⽊アートナイトは、都合3回、スケジュールを変えました。
コロナ禍が発生した直後と、東京都への緊急事態宣⾔発令による2回。
今回が4回目の正直となる訳ですけれども、いよいよ、2年半の時を経て、私、村上隆によるキュレーションで『ドラえもん』と、13名のアーチスト達とのコラボレーションをしたバルーンの展示が⾏われます。
コロナ禍は、在宅で⾏き場のないモヤモヤを抱えた人々を大量に生み出し、全世界的に、ゲームやネットへの依存を 助⻑させました。その流れで、日本のコンテンツ、特に漫画やアニメに触れる機会が格段に増え、理解も深まったと思います。
中でも『ドラえもん』は、日本とアジアにおいて、とても重要なコンテンツです。主人公がイケてなくて、モジモジしていて、それを助ける耳の無いネコ型ロボットがいて、しかし、そのモジモジ君の問題が解決されることはない。けれども、取り 敢えず、笑って生きていこう...。そういう、この作品の持つ、ある意味 “ドリームズカムトゥルー”と真逆の人生哲学が、いま、アジアの人々の心により強く沁み込んでいるのではないか。⾔うなれば、『ドラえもん』はアメリカのミッキーマウス的な、アジアのアイコン的なキャラクターです。ゆえに、僕も日本の象徴として、これまでもコラボレーションさせて頂いてきましたが、今回は、13名のアーチストに声を掛けて、『ドラえもん』と日本人アーチストのコラボレーションを、さらに展開してみました。
ARでの体験も、できたら何箇所か用意したいなあ、と考えていたりします。とにかく、是非とも、楽しんでください。