草間彌生のモノクローム作品に注目。草間彌生美術館が「神秘と象徴の中間」展を開催へ

草間彌生のモノクローム作品に着目した展覧会「神秘と象徴の中間:草間彌生のモノクローム」が、4月29日〜12月26日の会期で草間彌生美術館で開催される。本展では、初期から現在に至るまで草間が制作を継続している多様なモノクローム作品を紹介し、その独自のモノクロームの世界を概覧する。※政府による緊急事態宣言の延長を受け、4月29日~6月2日まで臨時休館

草間彌生 (C) YAYOI KUSAMA

※本展は政府による緊急事態宣言の延長を受け、6月2日まで休館期間を延長することとなる(2021年5月11日追記)

 草間彌生美術館の8回目となる企画展「神秘と象徴の中間:草間彌生のモノクローム」が、4月29日より開催される。

 本展は、タイトルが示すように草間彌生のモノクローム作品に着目したもの。モノクローム(単色)絵画は古来より水墨画や単彩画として東西に親しまれ、20世紀では抽象表現の歩みとともに様々な美術運動において展開されてきた。

草間彌生 自画像 1995 (C) YAYOI KUSAMA
草間彌生 希死 1975-76 (C) YAYOI KUSAMA

 草間は、1959年の発表以降制作が続く「無限の網」シリーズに代表されるモノクローム絵画をはじめ、白や金・銀1色で塗りつぶしたソフト・スカルプチュアや、単色でありながらあらゆる色を反射する鏡の部屋、単色の花で空間を埋め尽くすインスタレーション、そして最新の絵画シリーズ「わが永遠の魂」における稀有な色彩感覚で組み合わされたモノクロームの作品群など、単色あるいは地色と描画色の2色に限定した様々なモノクローム作品を制作し続けている。

草間彌生 きのう見た夢 2006 (C) YAYOI KUSAMA
草間彌生 天国へ上る階段 2019 (C) YAYOI KUSAMA

 本展では、このような初期から現在に至るまで草間が制作を継続している多様なモノクローム作品を紹介。図と地が流動的で、オールオーヴァーに作品表面を覆い、さらには作品の外へも拡がる印象を与えるこれらの作品を通じ、草間が一貫して追求する自己消滅の表現における反語的な色彩の探求ともいえる独自のモノクロームの世界を概覧する。

草間彌生 フラワー・オブセッション(部分) 2017/2020 草間彌生美術館でのインスタレーションビュー (2021) (C) YAYOI KUSAMA

編集部

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