2019.4.17

美術教育で、つくる力を社会につなげよう! 美術手帖2月号の「誌上授業」作例紹介

美術手帖2月号「みんなの美術教育」特集では巻頭企画として「誌上授業」を掲載。ディレクションを担当した田中真二朗によるワークショップイベントも4月20日、東京・外苑前で開催予定だ。ここではInstargamに投稿された作例と田中によるコメントを紹介。

「LESSON2:紙1枚で気持ちを表現してみる」の作例
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 誰でも・どこでも参加できる「作品を上手につくることを目指さない」誌上授業が、美術手帖2月号において特別企画された。ディレクションを担当したのは、秋田県で現役中学校教諭を務め、地域社会を巻き込む実践で知られる田中真二朗だ。

 誌上授業で開講されたのは、「LESSON1:かたちの足し算」「LESSON2:紙1枚で気持ちを表現してみる」「LESSON3:別の惑星の文字をつくってみる」「LESSON4:誰かのための椅子のデザインを考える」「LESSON5:流木を何かに見立ててみる」といった5つのLESSON。本誌を持っていれば誰でもどこでもすぐに取り組める内容で、できた作品はSNSに投稿すると田中教諭に見てもらうことができる。

 以下では、実際に作品をつくり、Instagramにて「#BT誌上授業」のハッシュタグをつけてシェアされた作例より一部を紹介。

 「こどもたちといっしょに私も作成。1枚の紙を、きる・はる・まく・ねじる・ちぎる・おる。なにかを生み出そうとするときの動作は、さまざま。」と書き込んだ投稿者(@tsujitashizukaさん)に対し、田中は「一枚の紙ですが、書かれてある通り、様々な行為で変容するのが楽しくなります。この作品、素敵ですね!こどもたちの驚きや歓声が想像できます!」と返答。

 

 「『蟹が食べたい』むすめ。夕飯は蟹!」(@05legoさん)と子供の作品を投稿した例には、「蟹の爪!いいですねー!そうきましたか!本校の生徒の中には鮭の塩焼きがありました!食べたい願望がイメージになって見えてくるんでしょうね^_^」とコメントしている。

 「美術”の”教育」ではなく「美術”による”教育」を目指し、授業を行っている田中教諭。そんな田中によるワークショップ型イベントが、4月20日に東京・外苑前の京都造形芸術大学・東北芸術工科大学・東京芸術学舎 外苑キャンパスで開催される。小学生以上であれば誰でも参加可能で、大人にとっても、昔経験した美術の授業を思い出しながら、楽しみながら美術を学ぶことの意味や可能性までを体験できる内容だ。

課題に使用する、7色に光る「デコデコLEDライト」(左)はワークショップ終了後持ち帰ることができる。右は使用例