パメーラ・ジューン・クルックは1945年生まれの画家。グロースターシャー大学で織物と染色を専攻し、卒業後はロンドンでテキスタイルデザイナーとして活躍。27歳のとき、育児中の余暇に絵を描き始めたことをきっかけに絵画制作を始めて以来、現在に至るまで精力的に制作活動を行っている。
諸橋近代美術館の創設者でありコレクターの諸橋廷蔵(1934〜2003)は、95年にパリで催されていたクルックの個展に偶然立ち寄り、展示作品をすべて購入。これらの作品は、諸橋近代美術館創設時にサルバドール・ダリをはじめとする近代絵画とともに寄贈された。
また、2016年に開催されたクルックの回顧展「ハロー・クルック〜共感する記憶〜」に合わせ、新たに4点の版画作品が寄贈され、さらに回顧展で好評を博した4点の絵画を同美術館が購入。計8点のクルック作品がコレクションに加わった。
この度開催される「Dear Ms.Crook 〜パメーラ・ジューン・クルック展〜」では、前回の回顧展を機にクルック・コレクションの一層の充実が図られたことを記念し、同美術館所蔵のクルック作品全31点を一挙に紹介する。