2018.4.29

吉増剛造が沖縄で見せる半世紀の活動。「涯(ハ)テノ詩聲(ウタゴエ) 詩人 吉増剛造 展」が開催

1960年代から日本の現代詩をリードしてきた詩人・吉増剛造。その半世紀にわたる活動を概観し、関連作家の作品とともに紹介する個展「涯(ハ)テノ詩聲(ウタゴエ) 詩人 吉増剛造 展」が沖縄県立美術館・博物館で開催される。会期は4月27日〜6月24日。

吉増剛造 『根源乃手/根源乃(亡露ノ)手、…』原稿 2000年代 作家蔵
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 吉増剛造は1939年東京生まれ。慶應義塾大学文学部在学中より詩作を始め、1970年に『黄金詩篇』(思潮社)で第一回高見順賞を受賞。以降、数多くの文学賞を受賞し、日本の現代詩をリードする存在として活動してきた。2016年には東京国立近代美術館で大規模個展「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」が開催されたことは記憶に新しい。

 1980年代以降は、沖縄や宮古、奄美を頻繁に訪れ作品を制作してきた吉増。「涯テノ詩聲」と題された本展では、その半世紀以上におよぶ活動の中から、『黄金詩篇』をはじめとする各時代の代表的な詩集を柱に、詩篇や写真をはじめとする作品群を紹介。またこれに加え、赤瀬川原平、芥川龍之介、荒木経惟、瀧口修造、中平卓馬、奈良原一高といった総勢28名の作品や資料も展示。吉増剛造を多角的にとらえ、その全容を紐解いていく。

吉増剛造 銅板打刻作品 2000 作家蔵