NEWS / EXHIBITION - 2018.4.17

「ピッピ」の世界を楽しむ。
ほとんどが日本初公開の
「長くつ下のピッピの世界展」開催

世界中で愛されている絵本「長くつ下のピッピ」、「ロッタちゃん」、「やかまし村」シリーズで知られる、アストリッド・リンドグレーン。その代表作品の原画、原稿、愛用品等約200 点が出品される展覧会「長くつ下のピッピの世界展 ~リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち~」が東京富士美術館で2018年7月28日〜9月24日の会期で開催される。その後、全国巡回を予定。

アストリッド・リンドグレーン作・画 オリジナルピッピ 1944  カーリン・ニイマン(リンドグレーンの娘)私物
Text and illustration Astrid Lindgren ⒸThe Astrid Lindgren Company. Courtesy of The Astrid Lindgren Company

アストリッド・リンドグレーン作・画 オリジナルピッピ 1944  カーリン・ニイマン(リンドグレーンの娘)私物
Text and illustration Astrid Lindgren ⒸThe Astrid Lindgren Company. Courtesy of The Astrid Lindgren Company

 日本・スウェーデン外交関係樹立150周年を記念し、児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの世界を紹介する展覧会「長くつ下のピッピの世界展 ~リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち~」が東京富士美術館にて2018年7月28日から開催される。

 アストリッド・リンドグレーンは、スウェーデンを代表する国民的児童文学作家。その著書は全世界100ヶ国以上の言語に翻訳され、出版部数は総計1億6000万部にものぼる。その94年の生涯の中で多くの作品を生み出し、「子供の本の女王」とも呼ばれている存在だ。

 スウェーデンのスモーランド地方の農場で生まれたリンドグレーン。その創作の原点は自然の中で過ごした子供時代にあるという。18歳で未婚の母となり、仕事と育児を両立させたリンドグレーンは、子供の人権を守り、不正に対して声をあげたオピニオンリーダーでもあった。

The Astrid Lindgren Company Photo: Leif R Jansson/TT Licensed by Copyrights Asia

 とくに、1978年にドイツ書店協会平和賞授賞式で行ったスピーチ「暴力は絶対だめ!」は議論を巻き起こし、翌79年にスウェーデンは子供に対する肉体的・精神的暴力、体罰を法的に禁止した最初の国となった。法制化のための様々な支援活動において、重要な役割を果たした作家でもある。

 本展では、スウェーデン、デンマーク、エストニアなどから「長くつ下のピッピ」、「ロッタちゃん」、「やかまし村」シリーズ等の代表作品の原画、原稿、リンドグレーンの愛用品等約200 点が出品され、そのほとんどが日本初公開となる。

 

アストリッド・リンドグレーン作 イングリッド・ヴァン・ニイマン画 『長くつ下のピッピ』初版本 1945 アストリッド・リンドグレーン社(スウェーデン)蔵
Text Astrid Lindgren, Illustration Ingrid Vang Nyman ⒸThe Astrid Lindgren Company. Courtesy of The Astrid Lindgren Company

 なかでも、リンドグレーンがタイプし、娘の10歳の誕生日に贈ったという「オリジナルピッピ」がスウェーデン国外では初の出展となるほか、05年「ユネスコの『世界の記憶』」に登録されたスウェーデン王立図書館所蔵作品を含む、貴重な原画は要注目だ。

 また、本展のために制作される特別映像や、ピッピの住む「ごたごた荘」を、外観・室内とも絵本の設定そのままに再現した大型模型も登場。

 リンドグレーン作品に描かれる、スウェーデンの生活文化、自然との共生、子育てといったテーマにも焦点が当てられる、親子で楽しめる展覧会となる。