EXHIBITIONS

開館20周年記念展

Flower of Life 生命の花

三嶋りつ惠 BULBO 2007 © Ritsue Mishima

杉戸洋 spider song 2004 © Hiroshi Sugito

野口里佳 手と虹 2010 © Noguchi Rika

川内倫子 無題 2018 © Rinko Kawauchi

 ヴァンジ彫刻庭園美術館が開館20周年記念展「Flower of Life 生命の花」を開催。これまで同館で展示されてきた作品や、本展のために制作された新作を含む39作家の作品を紹介する。

 2002年に開館したヴァンジ彫刻庭園美術館は、現代社会を生きる人間の複雑な内面を表現したジュリアーノ・ヴァンジの作品を中心に、現代作家の作品を収集・展示することで、来館者が様々な美術作品と出会い、日常を立ち止まって見返すための思索の場となることを目指し、活動してきた。

 今回展示する作品は、作家の個人的な経験や日々の営みから生まれた作品を中心に据えている。

 出展作家は、アンジュ・ミケーレ、イケムラレイコ、いせひでこ、植田真、エタブル、エレナ・トゥタッチコワ、大竹利絵子、華雪、川内倫子、KIGI、クリスティアーネ・レーア、駒形あい、駒形克己、Sai/sai photograph、ジュリアーノ・ヴァンジ、志村信裕、管啓次郎× 佐々木愛、杉戸洋、杉山明博、スズキコージ、スタジオ・ポーキュパイン、須田悦弘、須藤由希子、染谷悠子、高見直宏、棚田康司、テリ・ワイフェンバック、冨長敦也、戸谷成雄、長島有里枝、奈良美智、野口里佳、長谷川さち、ホセイン・ゴルバ、松江泰治、三嶋りつ惠、本橋成一、ロゼリネ・ルドヴィコ。

 本展覧会は作品との出会いに、自然とのふれあいに、また世界と向きあうための新しい視点を手に入れること、心動く瞬間を見出すこと、そうした一つひとつの経験の積み重ねが、いまを生きるための確かな力となることを願い、企画された。

 作家たちの鋭い洞察力と感受性を経て表現された作品は、私たちに想像力を喚起させ、世界をまなざすための新しい視点を与えてくれる。そして庭園の植物や生きものたちに目を向けるとき、視点を少し変えるだけで、私たちの世界は多くの驚きと希望に満ちていることに気づくだろう。