EXHIBITIONS

ヨーロッパ古典絵画の輝き -模写に見る技法と表現

2022.04.02 - 06.05

原画/フラ・アンジェリコ リナイウォーリ祭壇画 1433-35 木島隆康

原画/フェオファン・グレーク ドンスカヤ聖母 14世紀末 田中智惠子

原画/ピーテル・ブリューゲル(父) 鳥罠のある冬景色 1565 籾井基充

原画/カルロ・クリヴェッリ マグダラのマリア(部分) 1480頃 十二芳明

原画/ヤン・ファン・エイク ジョヴァンニ・アルノルフィーニの肖像 1435頃 渡邉郁夫

原画/作者不詳 神の叡智ソフィア(部分) 制作年不詳 松澤周子

原画/ジョット・ディ・ボンドーネ 荘厳の聖母(部分) 1310以前 有村麻里

 茅ヶ崎市美術館は、ヨーロッパ古典絵画の技法と表現に焦点を当てた展覧会「ヨーロッパ古典絵画の輝き -模写に見る技法と表現」を開催している。

 15世紀頃、ヨーロッパにおける絵画の技法は、イタリア、フランドル(現在のオランダ、ベルギー)の地域で完成されたと考えられている。500年以上前に生まれた様々な技法・画材は、修復の専門家や研究者のあいだで継承されているが、ヨーロッパでも創作に応用しているのは一部の画家のみだ。近代化の歩みのなかでヨーロッパ絵画を受容してきた日本において、ヨーロッパの古典絵画を本格的に研究しようする動きはここ半世紀のことで、一般には広く知られていない。

 本展では、美術史研究に基づいて技法と表現から忠実に再現しつつも、日本の風土に合わせるために工夫、研究がなされた模写によるイコン画、15~16世紀のイタリア絵画、フランドル絵画などを展示。さらに普段目にする機会の少ない作品の制作過程とともに、制作に使用される鉱物、顔料などの原料、道具類も紹介している。