EXHIBITIONS
フカミエリ 個展「fictional reality」
渋⾕区松濤のbiscuit galleryで、フカミエリによる個展「fictional reality」が開催されている。
フカミは大阪生まれ。現在、東京藝術大学油画科に在学中。自分と世界における「こころの在りか」をテーマに作品を制作している。
フカミは絵画について、また現代に生きる自分にとって可能な絵画について、美術の系譜のみならず自身の時代や社会、文化を踏まえながら模索し、実践している。シンプルな顔つきの、どこかヘタウマの流れを感じさせる人物が描かれた作品の多くは、身の回りの出来事、家族や他者との関わり、恋や自分が見た夢といったパーソナルな世界を描いたものだと作家は語る。
日常における疑念や気づき、私たちが日々生きていくなかで向き合ってく曖昧で微妙な内面の運動をとらえ、かつ幻想性を交えた絵画化するフカミの姿勢は、キルヒナーやムンクといった表現主義の画家らを連想させるが、作家自身は美術の系譜を物語る側に立つことより、むしろ恋や自然の摂理を歌い上げたヘレニズム文学のようにあくまでも生活者の側に立つ。そこにあるリアリティを絵画として提示することをモットーにしているからこそ、その作品は同時代の感性に呼応し、日常を改めて観照させるきっかけとなる力を持っているいえるだろう。
なお本展と同時にギャラリーの1・2階では、石井海音の個展「warp」が開催されている。
フカミは大阪生まれ。現在、東京藝術大学油画科に在学中。自分と世界における「こころの在りか」をテーマに作品を制作している。
フカミは絵画について、また現代に生きる自分にとって可能な絵画について、美術の系譜のみならず自身の時代や社会、文化を踏まえながら模索し、実践している。シンプルな顔つきの、どこかヘタウマの流れを感じさせる人物が描かれた作品の多くは、身の回りの出来事、家族や他者との関わり、恋や自分が見た夢といったパーソナルな世界を描いたものだと作家は語る。
日常における疑念や気づき、私たちが日々生きていくなかで向き合ってく曖昧で微妙な内面の運動をとらえ、かつ幻想性を交えた絵画化するフカミの姿勢は、キルヒナーやムンクといった表現主義の画家らを連想させるが、作家自身は美術の系譜を物語る側に立つことより、むしろ恋や自然の摂理を歌い上げたヘレニズム文学のようにあくまでも生活者の側に立つ。そこにあるリアリティを絵画として提示することをモットーにしているからこそ、その作品は同時代の感性に呼応し、日常を改めて観照させるきっかけとなる力を持っているいえるだろう。
なお本展と同時にギャラリーの1・2階では、石井海音の個展「warp」が開催されている。