EXHIBITIONS

越後妻有 大地の芸術祭 2022

越後妻有地域
2022.04.29 - 11.13

写真=川内倫子 デザイン=佐藤卓

イリヤ&エミリア・カバコフ 16本のロープ Photo by Kioku Keizo

イリヤ&エミリア・カバコフ 手をたずさえる塔 Photo by Nakamura Osamu

舟越直木 星の誕生

田島征三 鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館 Photo by Miyamoto Takenori + Seno Hiromi

岩城和哉+東京電機大学岩城研究室 大地を縫う

EAT&ART TARO 上郷クローブ座レストラン「北越雪譜」(脚本・演出=原倫太郎+原游) Photo by Yanagi Ayumi

うぶすなの家 Photo by Kawase Kazue

「越後妻有 大地の芸術祭 2022」が4月29日からスタートする。日本有数の豪雪地、新潟・越後妻有地域を舞台とした本祭は、2018年以来4年ぶりの開催となる。

 大地の芸術祭のコンセプトは、越後妻有の地域性を生かした「人間は自然に内包される」。約200の集落に世界各地のアーティストが手がけた作品を常設展示し、そして芸術祭の会期中には新作を披露している。

 今年は38の国と地域から263組が参加。うち95組が新作を発表し、パフォーマンスを含め、多彩な作品が点在する。

 なかでも注目したい作品は、2022年に完成したイリヤ&エミリア・カバコフによる《手をたずさえる塔》だ。現在、ニューヨーク在住の2人は旧ソ連(現・ウクライナ)に生まれ、イリヤは渡米前は非公式の芸術活動を余儀なくされた。その完成が2人の念願だったという《手をたずさえる塔》は、民族・宗教・文化を超えたつながり、平和・尊敬・対話・共生を象徴している。

 大地の芸術祭は、越後妻有の自然も大きな魅力のひとつ。「十日町」「川西」「中里」「松代」「松之山」「津南」の6つのエリアで構成され、広大な土地を巡りながら、農業と密接に関わってきた「里山」の暮らしぶりを体験できるほか、まつだい「農舞台」内の食堂などでふるまわれる地域の食材を使った郷土料理も楽しめる。

 さらに本祭は通常の宿泊施設に加え、ジェームズ・タレルの《光の館》やマリーナ・アブラモヴィッチ《夢の家》と、会期中に泊まれるアート作品を解放し、作品の一部になれるような体験を提供。また大地の芸術祭オフィシャルツアーなど、初めて本祭を訪れる人も利用しやすいガイド付きのバスツアーを用意している。

 本祭の開催期間は4月29日~11月13日まで。参加にあたっての注意事項など詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。