EXHIBITIONS

石原海「重力の光:北九州篇」

GALLERY SOAP
2022.04.16 - 05.15

石原海『重力の光』(2021)参考画像

石原海『重力の光』(2021)参考画像

石原海『重力の光』(2021)参考画像

石原海『重力の光』(2021)参考画像

 注目の新進気鋭アーティスト/映画監督・石原海による展覧会「重力の光:北九州篇」が福岡のGALLERY SOAPで開催。本展と同時に、小倉昭和館で長編映画『重力の光:祈りの記録篇』の上映が行われる。

 石原は1993年東京都生まれ、北九州在住。愛、ジェンダー、個人史と社会を主なテーマに、フィクションとドキュメンタリーを交差しながら作品制作を行う。2019年、東京藝術大学の卒業制作『忘却の先駆者』がロッテルダム国際映画祭に二作同時選出、またBBCテレビ放映作品『狂気の管理人』を監督した。21年に第15回 shiseido art eggに入選し、個展「重力の光」(資生堂ギャラリー)を開催。そして今年、初の長編映画『ガーデンアパート』がテアトル新宿を皮切りに全国劇場公開される。

 今回、小倉昭和館で上映される『重力の光:祈りの記録篇』は、石原のshiseido art egg入選作を長編映画化したドキュメンタリー映画だ。

 石原は、ホームレスの人々を支援してきた北九州のキリスト教会に集まる、元ホームレスの人、極道だった人、虐待を受けていた人、生きる意味に悩む人、NPOで働く人、協会で働く夫婦などを含む9人とともに本作を制作。傷ついた愛すべき罪人である9人が演じる、イエス・キリストの十字架と復活を描いた受難劇と、その練習風景や日常、インタビューなどを交差させた作品は、フランスの思想家シモーヌ・ヴェイユの『重力と恩寵』から影響を受けた、苦しみと許しを追求した挑戦的な作品となっている。

  GALLERY SOAPでの展示は、映画本編で使用されなかった映像などを中心にインスタレーションを構成。昭和館での本編上映の終了後には、石原と、奥田知志(東八幡キリスト教会牧師、NPO法人抱樸理事長)、池部哉太(BLOOMY DAYS VINTAGEオーナー)を招いたトークも予定している。詳細はGALLERY SOAPのウェブサイトをチェックしてほしい。