EXHIBITIONS

大展示室展

2022.04.02 - 05.15

移動壁を動かした展示室

駿府公園内建設予定時の構造図案「静岡県立美術博物館建築基本構想提案 配置図1:500」

ロダン館建設中の空撮写真

スポット(照明)による作品の見え方の違い検証資料

模型「静岡県立美術博物館基本構想提案」(縮尺:1/300)

 2021年9月からの長期工事休館を経て、再始動する静岡県立美術館。再開館後の企画第1弾は、作品のない展覧会「大展示室展」を開催する。

 作品を展示するための「ハコ」である美術館の展示室には、安全に、そして快適に作品を見てもらうために、表には出ない様々な工夫が込められている。

 本展では、「ハコ」としての展示室の構造から、作品を展示するための器具、そして、最後の仕上げである照明へと順に案内。作品を入れるケースや壁、台車、道具など、展示室の様々な機能を一挙に紹介する。

 展示の企画や実際の作業に立ち会う学芸員、会場で作品と来場者の双方を見守る監視員、美術品を取り扱う専門の作業員、作品を魅力的に見せる照明を日夜研究する企業など。本展を通して、直接、間接に美術に係わる多様な仕事の存在を、垣間見ることができる。

 また普段収蔵品を展示している展示室では、駿府公園に建設が予定されていた頃の模型など、静岡県立美術館創設期の資料を公開。工事休館後の「枯らし期間(*)」を利用した、いましか見られない特別な展覧会となる。

*──工事終了後、使用した塗料や接着剤などが作品に影響を及ぼさないようになるまで環境を安定化させるための期間。