EXHIBITIONS

2021年度ヤング・ポートフォリオ展

ジェシー・エグナー(アメリカ、1993) 無題 「性同一化」シリーズより 2019

ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド、1987) 無題 「木霊・翳」シリーズより 2017

アレクサンドル・エゴロフ(ロシア、1987) NN 号室〈ビーニー帽をかぶった牛のポスター〉 2016

野々山裕樹(日本、1991) ICU 2018

Ryu Ika(中国、1994) The Second Seeing_Back Stage 2 2020

 清里フォトアートミュージアムが「2021年度ヤング・ポートフォリオ」展を開催。東欧、米、アジアから日本まで、新たに収蔵した21作家の作品106点を一堂に展示する。

「ヤング・ポートフォリオ」は、清里フォトアートミュージアムが開館以来27年間続けてきた、世界の35歳までの青年の作品を公募・購入・展示する文化活動。2021年度の選考委員は、細江英公、瀬戸正人、アントワン・ダガタ、金村修の4名が務め、278名(世界27ヶ国)・7285点の応募から21名(国内9名・海外12名/8ヶ国)の作品を、清里フォトアートミュージアムのコレクションに加えた。

 今回選ばれた21名は、1986〜1997年に生まれた世代にあたる。その作品の多くが、世界が初めて体験したコロナ禍の最中に制作された。選考委員のひとり、金村修は「閉塞感や生き辛さを感じる作品が多かった」と全体の印象を語る。いっぽうで、進化を続けるデジタル技術とは対極の、フィルムでしか表現できない色彩や独特の濁りを作品に取り入れたり、フィルム自体を直接糸で縫い合わせたり、あえて「手」を加える作品が見られたことも特徴的だったという。

 本展では、新しく収蔵される21名の作品106点を展示。世界界的な困難を超えて結集した、若手写真家の情熱を感じられる展覧会となる。

 出展作家は、ジェシー・エグナー(アメリカ)、淵上裕太(日本)、韓雪(中国)、エリザベス・ハウスト(ロシア)、林朋奈(日本)、シェリー・ホアン(台湾)、狩野萌(日本)、ダーシャ・カレトニコワ(ロシア)、クー・ジャーリー(台湾)、久野梨沙(日本)、シャクリット・リーラチュポン(タイ)、前川光平(日本)、七海愛(日本)、野々山裕樹(日本)、Ryu Ika(中国)、富樫達也(日本)、ヤン・ブラノブセキ(チェコ)、山本雅紀(日本)、アレクサンドル・エゴロフ(ロシア)、ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド)、アリョーナ・ランダーロワ(ロシア)。