EXHIBITIONS

吉例浮世絵大公開!

江戸の滑稽 ―幕末風刺画と大津絵―

~田河水泡コレクションを中心に~

歌川国芳 人をばかにした人だ 1847(弘化4)頃 町田市立国際版画美術館蔵

歌川国芳 荷宝蔵壁のむだ書」1848(嘉永元年)頃 町田市立国際版画美術館蔵

歌川広重 お菊・芋蛸 1830-44(天保)末頃 町田市立国際版画美術館蔵

 町田市立国際版画美術館は、マンガ『のらくろ』の作者・田河水泡のコレクションを中心とした展覧会「吉例浮世絵大公開! 江戸の滑稽 ―幕末風刺画と大津絵―」を開催する。

 浮世絵には屈託のない笑いから福徳への願い、世のなかへの不安や不満まで、人々の感情がユーモラスに描き表されたものが数多くある。

 本展「吉例浮世絵大公開!」は、桜の開花シーズンに合わせて開催する浮世絵展のシリーズ。今回、マンガ家・田河水泡から寄贈された、同館収蔵の浮世絵の戯画や風刺画、大津絵など約140点を展示する。

 出展作家は、歌川国芳をはじめ、歌川広重、河鍋暁斎、一恵斎芳幾、月岡芳年、小林清親ら。幕末から明治にわたる激動の時代に、世相を描かずにはいられなかった無数の絵師たちの滑稽表現と、それを享受した民衆の本音を読み解く。