開館25周年記念「美術にまつわる5つの話―いつもそこにある―」

　岡崎市美術博物館では開館25周年を記念して、展覧会「美術にまつわる5つの話―いつもそこにある―」を開催する。

　多くの情報が行き交い、過ぎ去ってゆく現代社会において、私たちの暮らし、その当たり前であった日常は、いまや絶えず変化が求められている。世界にまん延した新型コロナウイルスが私たちの行動を制限し、経済・医療の問題など個々人の生活様式を変えただけでなく、地震や台風などの自然災害もまた、私たちの日常を一変させるものとして隣り合わせに在り続けている。

　美術作品を生み出す芸術家は、そんな日常の刹那に立ち現れる様々な想いを託して作品を制作してきた。暮らしのなかにある違和感を見出すこと、誰も考えていないことを深く考えること、目に見えないものを想像すること。芸術家は日々の気づきを作品として私たちに提示し、新しい発見を与えてくれる。

　本展は、岡崎市美術博物館がいま改めて届けたい「美術にまつわる5つの話」を紹介するもの。「日常」「他者」「混沌」「祈り」「風景」、それぞれのテーマを通じて、私たちが暮らしのなかで感じる新しい日常について考え、感じ取る機会としたい。

　出展作家は、ロベルト・マッタ、ジョヴァンニ・フランチェスコ・グリマルディ、ニコラ＝ベルナール・レピシエ、ピエトロ・ダ・コルトーナ派（？）、フランチェスコ・チェレブラーノ、フランソワ・ペリエ、レオナルト・ブラーメル、O JUN、荻太郎、デイヴィッド・ホックニー、五木田智央、マン・レイ、榎倉康二、長谷川潾二郎、法貴信也、マルセル・デュシャン、歌川貞秀、歌川広重、上原欽二、河鍋暁斎、北岡文雄、中根寛、ふるかはひでたか、山本鼎。