EXHIBITIONS

ハリー・ポッターと魔法の歴史

ジム・ケイ 『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作 ブルームズベリー社蔵 © Bloomsbury Publishing Plc 2015

ヤコブ・マイデンバッハ 『健康の庭』 1491 大英図書館蔵 © British Library Board

R.アブラハム・エレアツァール 『太古の化学作業』 1735 大英図書館蔵 © British Library Board

J.K.ローリング ダイアゴン横丁の入り口のスケッチ 1990 J.K.ローリング蔵 © J.K.Rowling

レオナルド・ダ・ヴィンチ 天体にまつわるメモとスケッチ 1506-1508頃 大英図書館蔵 © British Library Board

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 魔法円 1886 テート蔵 © Tate, London 2019

大英図書館の展示風景 © Easy Tiger Creative

「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展が東京ステーションギャラリーに巡回する。現代のファンタジー文学として、約20年にわたり世界的な人気を誇る『ハリー・ポッター』シリーズ。原作に基づき、主人公ハリー・ポッターが通ったホグワーツ魔法魔術学校の科目に沿って構成される本展は、大英図書館の所蔵品を中心に、古くは4世紀にまでさかのぼる貴重な資料の数々を展示する。

『ハリー・ポッター』は、イギリスの作家J.K.ローリングによって著されたファンタジー小説シリーズ。1997年にシリーズ第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』がロンドンのブルームズベリー社から刊行されると、まったく無名の新人の著作であるにもかかわらず、またたく間に世界的ベストセラーになった。子供のみならず大人の愛読者も多く、児童文学の枠を越えていまも世界中で親しまれている。

 本展は、大英図書館が2017年に企画・開催した展覧会「Harry Potter: A History of Magic」の国際巡回展であり、大英図書館による大規模な展覧会が日本に巡回するのは初めてのこと。イギリスの国立図書館である大英図書館は、世界でもっとも優れた研究図書館のひとつであり、その所蔵品は学術、ビジネス、科学など幅広い分野を包括的に網羅している。250年以上をかけて収集されてきたコレクションは1億7000万点にのぼり、いずれも有史以来の様々な時代の文明を代表する資料を収めている。また書籍だけでなく地図や写真、音声データに至るまで、記録媒体の形態を問わずコレクションとして収蔵・保存されている。

 本展では、大英図書館のコレクションを、「旅(The Journey)」「魔法薬学(Potions)」「錬金術(Alchemy)」など全10章によって展示。また『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J.K.ローリングによる、日本初公開の直筆原稿やスケッチなどの資料も紹介する。