EXHIBITIONS

Fundamentals / Yui Usui by XYZcollective

2021.11.09 - 11.28

碓井ゆい ミセス・ワタナベの夢と絶望 2021

碓井ゆい gastronomy map 2018 写真=賀集東悟

 碓井ゆいの個展「Fundamentals」がCADAN 有楽町で開催されている。巣鴨を拠点とするXYZ collective による企画。

 碓井は1980年東京都生まれ、埼玉県在住。布や手芸材料をはじめとした身近な素材を用いて平面・立体作品を制作。社会・文化・歴史に対し、女性や労働の視点を中心に様々な角度から読み解き、コンセプトを構築し作品制作を続けてきた。これまでの主な個展に、「ALLNIGHT HAPS 2018 後期『信仰』#1 碓井ゆい」(HAPSオフィス、京都、2018)、「碓井ゆい展」(横浜市民ギャラリーあざみ野 ショーケースギャラリー、神奈川、2017)、「shadow work」(小山市立車屋美術館、栃木県、2016)、「sugar」(XYZ collective、東京、2016)。「VOCA展2018」では大賞にあたるVOCA賞を受賞。現在、金沢21世紀美術館で開催されている「フェミニズムズ / FEMINISMS」(~2022年3月13日)にも出展している。

 本展は、碓井ゆいの「gastronomy map」と「ミセス・ワタナベの夢と絶望」という2つのシリーズ作品を中心に構成される。

「gastronomy map」では、碓井が学生時代に使用していた地理の教科書を参照した作品。教科書には日本各地の様々な郷土料理が地図上に配置されたページがあり、本作品はそういった郷土料理を手芸の技法を用いて制作したテキスタイル作品が展開される。

 いっぽうパッチワークキルト作品の「ミセス・ワタナベの夢と絶望」にあるミセス・ワタナベ(Mrs. Watanabe)とは、日本人の主婦を中心とした女性やサラリーマン投資家という意味を語源として、2000年前後に欧米の報道機関に日本人投資家たちが名づけた俗称。「ミセス・ワタナベの夢と絶望」では為替取引と歴史をモチーフとしている。