EXHIBITIONS

梅津庸一「ポリネーターの落し物」

2021.09.16 - 2022.01.16

インスタレーションビュー 梅津庸一 春風 2021 撮影=Fuyumi Murata

インスタレーションビュー 梅津庸一 共生 2021 撮影=Fuyumi Murata

梅津庸一 ポリネーター 2021 陶板 撮影=今村裕司

梅津庸一 ポリネーター 2021 陶板 撮影=今村裕司

梅津庸一 花粉濾し器 2021 撮影=今村裕司

 梅津庸一「ポリネーターの落し物」展がオン・サンデーズ地下1階のライトシード・ギャラリーで開催されている。ワタリウム美術館での個展「梅津庸一 ポリネーター」(~2022年1月16日)との同時開催。

 本展では、梅津が近年力を注ぐ陶による作品群を中心に、立体作品がショップの棚に展示されているように配置される。展示の最後には実作品を購入し手に入れることができ、制作とともに、作品を売り買いするアートマーケットの構造についても様々な観点から言及してきた、梅津による仕掛けが用意されている。

 梅津は1982年山形県生まれ。東京造形大学絵画科卒業。ラファエル・コランの代表作《フロレアル》を自らの裸像に置き換えた《フロレアル(わたし)》(2004〜07)や、同じく自身がモデルとなり、黒田清輝の《智・感・情》(1897〜90)を4枚の絵画で構成した《智・感・情・A》など日本の近代洋画の黎明期の作品を自らに憑依させた自画像をはじめとする絵画作品を発表。そのほか自身のパフォーマンスを記録した映像作品、ドローイング、陶芸、私塾「パープルーム予備校」と「パープルームギャラリー」の運営、テキストの執筆など活動領域は多岐にわたる。一貫して美術が生起する地点に関心を持ち、作品の内側とそれを取り巻く制度やインフラの両面からアプローチしている。