永井博「under the Azure Sky」

　Bunkamura Galleryでは、永井博の個展「under the Azure Sky」を開催する。10月14日～24日まで。

「ニューミュージック」と言うジャンルが生まれたあの頃、スマートフォンもCDもない1981年に発売された大瀧詠一の「A LONG VACATION」。日本のサウンド界の歴史に残る名盤の1枚であり、現在もスタンダードとして聞き続けられている伝説的なアルバムだ。衝撃的だったのはサウンドだけではなく、ジャケットに起用された永井博のイラストも功を奏している。

　アメリカの西海岸のリゾート地を思わせるビビットでクリアな青空、燦々と眩しい陽射し、海面に反射する光の揺らめき、さりげなく画面にインパクトを与える古き良き時代のアメリカ車。そこには当時の若者の憧れが随所に詰め込まれ、ポップでシンプルな画面は、大瀧詠一のクリアな歌声とともに人々の記憶に深く刻まれている。

　アートワークを手がけた永井は、現在も広告や音楽関連など幅広い分野で活躍。アパレル、ホテルなど数多くのブランドとのコラボレーションも実現させ、また新たな作品集刊行がされるなど、再評価の機運が高まっている。

　本展では、世代やジャンルを超えて注目される永井の、貴重な近年の原画作品を展示・販売する。