EXHIBITIONS

来田広大「あどけない空 #2」

2021.10.08 - 10.30
 CLEAR GALLERY TOKYOでは、アーティスト・来田広大の個展「あどけない空 #2」を開催する。10月8日~30日まで。

 来田1985生兵庫県生まれ。2008年に東京藝術大学芸術学部絵画科油画専攻を卒業、10年に同大学大学院美術研究科修士課程油画技法材料を修了。国内外でのフィールドワークをもとに、絵画やインスタレーション、野外ドローイングなどを展開し、身体的経験を通じた作品を制作・発表している。

 来田は定着のしないチョークを主要な画材として多用し、手/指で描く。描かれているモチーフは実際に訪れた風景や具象的なイメージでありながら、ためらいや、恐怖、興奮といった作家の感情の形跡を伴った躍動感のあるストロークが、遠い距離にあった鑑賞者の視点を画面の近くまで引き寄せる。「来田が見ていた風景」を見ていたはずの私たちの意識は、描いている作家側へとフォーカスしていく。

 本展は、高村光太郎の詩集『智恵子抄』の一節「あどけない話」に着想を得て、福島の空を描いた《あどけない空》(2020)と連動する作品として、来田が2021年夏に屋上で東京の空をトレースしていく様子を記録した映像作品を公開。また平面作品も展示する。