EXHIBITIONS

りんご前線 — Hirosaki Encounters

2021.10.01 - 2022.03.13

村上善男 気象 1998.11.6 射影(西の窓) 1999 弘前大学創立50周年記念会館 撮影=柴田祥[参考図版]

小林エリカ 誕生 2021

斎藤麗 Cossöcossömogonie 2021 Installation view at Palais Synodal, Musée de Sens, Sens, Fance[参考図版]

塚本悦雄 ツガルビューティー 2016

佐野ぬい 青の時間 2014 青森県立美術館蔵(弘前市民会館ステンドグラス原画)

ケリス・ウィン・エヴァンス Drawing in Light (and Time) ...suspended 2020 弘前れんが倉庫美術館蔵 Photo by ToLoLo studio

 青森県の弘前れんが倉庫美術館の2021年度秋冬プログラムは「りんご前線 — Hirosaki Encounters」を開催する。

 春夏プログラム「りんご宇宙」に続く第2部となる本展は、りんごのテロワール(土壌)としての「弘前」の地に注目し、弘前ゆかりのアーティストたちの作品やこの地との出会いで生まれた作品などで構成される。ゲスト・キュレーターは三木あき子。

「前線」は、異なる気団の境界・交線で起こる大きな気象の変化や、運動の第一線といった意味を持つ。この言葉をキーワードに、弘前との出会いや異なる世界との交差、家族の歴史を通した自らのルーツの発見といった様々な遭遇や対峙・交流から生まれるエネルギーなどについて考える。

 参加アーティストは、小林エリカ、斎藤麗、佐野ぬい、塚本悦雄、村上善男、ケリス・ウィン・エヴァンス。イギリス出身のケリス・ウィン・エヴァンスは、弘前でりんごに出会ったことから発想し、生み出した巨大なネオン彫刻を、春夏プログラムから継続して展示する。

 今期から新たに参加する5名はそれぞれ、弘前と様々な接点のある作家たち。弘前市の名誉市民である洋画家の佐野ぬい、現在はパリを拠点に活動する弘前出身の斎藤麗、父親が弘前生まれというルーツを持ち、小説執筆やマンガ家、アーティストとして活動を展開する小林エリカらが、美術館空間に合わせた作品群を発表する。

 また、弘前ゆかりのアーティストやクリエイター、研究者らとともに、多角的なアプローチで地域性や創造的魅力を再考する「弘前エクスチェンジ」の展示では、これまで幅広い特集を通して津軽という地域を考察してきた雑誌『津軽学』の活動や、弘前の近代建築と街並みに光を当てる。

※弘前れんが倉庫美術館は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、2022年1月20日〜2月28日まで臨時休館。これに伴い、本展の会期を2022年3月13日まで延長(当初の会期は2021年10月1日~2022年1月30日)。最新情報は公式ウェブサイトへ。