花代の世界 地下活動半世紀：映像編

　void+では「花代の世界 地下活動半世紀：映像編」を開催する。本展は、写真、映像、パフォーマンス、音楽などジャンルを横断する花代の、作家活動30周年を記念した「花代まつり」の一環として企画されたもの。

　花代は1970年東京都生まれ。中学生の頃に父親から譲り受けたカメラで写真を撮り始め、19歳の時に向島で半玉の修行を始める。芸妓として働く傍ら、ライフワークで写真を撮りつつ、モデルやミュージシャンとしても活動。95年に花柳界を引退し、イギリスへ移住。ドクメンタXやハンス・ウルリッヒ・オブリストとホウ・ハンルウのキュレーションによる「Cities on the Move」への参加、パレ・ド・トーキョーでの個展など、精力的に作家活動を続けてきた。

　奇才映画監督クリストフ・シュリンゲンジーフに呼ばれてベルリンを訪れたことをきっかけに、99年にベルリンへ移住。15年間の海外生活を経て2010年に帰国した。現在は東京とベルリンを拠点に、写真家、芸妓、ミュージシャン、モデルとして多方面で活動を展開。自身の日常を幻想的な色彩で切り取る写真やコラージュ、またこれらに音楽や立体表現を加えたインスタレーションを発表している。

　本展では、花代自身が制作した映像作品をはじめ、花代が参加するバンドWooden Veilのパフォーマンス記録映像、また宇川直宏が映像を手がけたMVなど様々な映像を用いて、花代の30年を新たな表現として展開する。