EXHIBITIONS

村上 早

2021.09.06 - 09.18

村上早 いしのいえ 2021

村上早 おどり 2021

 銅版画家・村上早(むらかみ・さき)の新作個展がコバヤシ画廊で開催される。9月18日まで。

 村上は1992年群馬県生まれ。2014年に武蔵野美術大学油絵学科版画専攻を卒業後、16年に武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻版画コースを修了。「FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞」優秀賞受賞をはじめ、19年に上田市美術館で開催された個展「gone girl 村上早展」が高い評価を得るなど、今後のさらなる活躍が期待される作家だ。

 村上は「銅の版=人の心」として、そこにつける傷は心的外傷と同等のものとし、また、傷につまるインクは「血」、それを刷り取るための紙は「ガーゼ、包帯(治癒するもの)」であると考えている。その作品には、版のうえには心の傷となる作家の無邪気な幼少期や現在の生(せい)の記憶が、時には不穏で残酷な情景として彫り込まれている。

 本展で「やまい」を主なテーマに、新作を含む銅版画の大作約5〜6点と小品が多数展示される。