EXHIBITIONS
無何有 安田侃展
北イタリアを拠点に活動する彫刻家・安田侃(やすだ・かん)の新作個展「無何有」が開催される。
安田は1945年北海道美唄市生まれ。70年にイタリア政府招聘留学生として渡伊。ローマ・アカデミア美術学校でペリクレ・ファッツィー二に師事する。以降、大理石の産地として知られるトスカーナのピエトラサンタにアトリエを構え、大理石とブロンズによる彫刻の創作活動を続けている。92年には故郷・美唄市に「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」が開館した。
イタリアのピサ、トラヤヌス邸の市場(ローマ皇帝広場博物館)、ボーボリ庭園、プッチーニ財団などに展示・収蔵される屋外彫刻が広く知られる安田。また、イタリア以外にも米国セントルイスのシティーガーデンや、イギリス・マンチェスターのブリッジ・ウォーター・ホール、釜山のAPECナルパークと、安田の彫刻は世界中の街に溶け込み親しまれてきた。そして日本では有楽町の国際フォーラム、六本木の東京ミッドタウンに曲線の美しい彫刻作品が人の目を引きつけている。
「僕の作品の前を通りすぎる際に、手を合わせて拝んだり、お賽銭を置いていく人がいるんだって」と作家が語るように、自然のなかにあっても、大都市のビル群もしくは古代ローマの遺跡に囲まれていても、見る人の記憶のなかに入り留まって、懐かしさや心地よさや癒しを与える安田の彫刻には、不思議な力がある。
本展では、安田の大型屋外作品の特徴をとらえながら、スケール感のまったく異なるブロンズの小品を中心に展示。加えて初期(1977・1985年作)の作品2点も特別に公開する。
2020年前半にコロナが発生して以降、アトリエのあるピエトラサンタに戻ることができず、安田は作品の鋳造を長年行ってきた富山の鋳造所で、この2年間、ブロンズの作品を中心に制作を続けてきた。展覧会のテーマ「無何有」とは、「無心の先にある本質」を意味するが、そこには再び世界に平和が戻って欲しいという作家の祈りも投影されている。
安田は1945年北海道美唄市生まれ。70年にイタリア政府招聘留学生として渡伊。ローマ・アカデミア美術学校でペリクレ・ファッツィー二に師事する。以降、大理石の産地として知られるトスカーナのピエトラサンタにアトリエを構え、大理石とブロンズによる彫刻の創作活動を続けている。92年には故郷・美唄市に「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」が開館した。
イタリアのピサ、トラヤヌス邸の市場(ローマ皇帝広場博物館)、ボーボリ庭園、プッチーニ財団などに展示・収蔵される屋外彫刻が広く知られる安田。また、イタリア以外にも米国セントルイスのシティーガーデンや、イギリス・マンチェスターのブリッジ・ウォーター・ホール、釜山のAPECナルパークと、安田の彫刻は世界中の街に溶け込み親しまれてきた。そして日本では有楽町の国際フォーラム、六本木の東京ミッドタウンに曲線の美しい彫刻作品が人の目を引きつけている。
「僕の作品の前を通りすぎる際に、手を合わせて拝んだり、お賽銭を置いていく人がいるんだって」と作家が語るように、自然のなかにあっても、大都市のビル群もしくは古代ローマの遺跡に囲まれていても、見る人の記憶のなかに入り留まって、懐かしさや心地よさや癒しを与える安田の彫刻には、不思議な力がある。
本展では、安田の大型屋外作品の特徴をとらえながら、スケール感のまったく異なるブロンズの小品を中心に展示。加えて初期(1977・1985年作)の作品2点も特別に公開する。
2020年前半にコロナが発生して以降、アトリエのあるピエトラサンタに戻ることができず、安田は作品の鋳造を長年行ってきた富山の鋳造所で、この2年間、ブロンズの作品を中心に制作を続けてきた。展覧会のテーマ「無何有」とは、「無心の先にある本質」を意味するが、そこには再び世界に平和が戻って欲しいという作家の祈りも投影されている。



