EXHIBITIONS

ANNUAL BRAKE 2021

2021.09.02 - 09.29

メインビジュアル:岡﨑真理子

布施琳太郎 青はaiよりいでて、aiより青し(設営風景) 2015

布施琳太郎 加速は分裂が生成も偶然かRE:を物語(ボクをキミの) 2015

石毛健太 上下する島 2018

石毛健太 AEON 2020

大岩雄典 スローアクター 2019 記録写真=野口羊

大岩雄典 五階くらいの高さから落ちても(あの)猫は死なないという――じゃあイエネコは? 2017

 The 5th Floorは年に1度開催する継続的なプロジェクト「ANNUAL BRAKE 2021」をスタート。若手アーティストを招請し、自身の過去作のみで展覧会をつくり上げるプロジェクトとなる。第1回の参加アーティストは、布施琳太郎、石毛健太、大岩雄典の3名。

 布施琳太郎は1994年生まれ。2019年東京藝術大学大学院映像研究科(映像メディア学)修了。情報技術や文学、そして洞窟壁画についての対話に基づき、iPhoneの発売以降の都市において可能な「新しい孤独」を思考する。映像や絵画の制作、プログラムやテキストの執筆、展覧会の企画などを実践。主な個展に「名前たちのキス」(SNOW Contemporary、東京、2021)、展覧会企画に「沈黙のカテゴリー」(クリエイティブセンター大阪、2021)、「隔離式濃厚接触室」(ウェブページ、2020)などがある。

 石毛健太は美術家、エキシビションメーカー。2018年に東京藝術大学大学院修士課程を修了。近年の主な個展に「アイオーン」(BIYONG POINT、秋田、2020)。アーティストのBIENとともに、身体とハンディスキャナーによって街をスキャニングするプロジェクト「SCAN THE WORLD(STW)」なども展開している。アーティスト・コレクティブ「Urban Research Group(URG)」を運営。

 大岩雄典は現在、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程に在籍。コンテンポラリー・アートを象徴する芸術形式と言える「インスタレーション」の制作・研究をしながら、フィクションや言語哲学を導線に、「空間」というものの美的・政治的・哲学的な存在・ 機能について、とくに現代的な視点から検討する。近年の個展に「margin reception」(+ART GALLERY、東京、2021)、「無闇|Blind」(TALION GALLERY、東京、2021)、「バカンス」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、2020)などがある。

「ANNUAL BRAKE」は、新作の制作・発表を行わない回顧展形式を取ることで、一度アーティスト自身が立ち止まり、自身の足跡と物語を確かめ、実直に展覧会として構築することに焦点を当てる。それぞれのアーティストは、9月の会期中に8日間ずつ、回顧展を開催。会期は、布施琳太郎「すべて最初のラブソング」(9月2日〜9日)、石毛健太「ニューグラウンド」(9月12日〜19日)、大岩雄典「見逃し配信」(9月22日〜29日)。