EXHIBITIONS
北野謙展「未来の他者/密やかなる腕」
写真家・北野謙の個展「未来の他者/密やかなる腕」がMEMで開催される。会期は8月17日~31日。
北野による「未来の他者」は、フォトグラムによる新生児の肖像写真のシリーズ。ある産婦人科医との出会いが、同シリーズの「誕生」につながった。北野の代表作「our face」を見て感銘を受けたドクターが「赤ちゃん」をテーマにして作品をつくることを提案。撮影したポートレイトはすべて遺影になる、と常々語る北野は、この世界に出現したばかりの命の肖像を撮影することに興味をおぼえ、産婦人科医のもとへ撮影に通った。
それはやがて大判のカラーによるフォトグラムに発展し、2019年に東京都写真美術館で開催された「イメージの洞窟」展では2つの部屋を使って、同シリーズから大型のカラーフォトグラム6点が展示された。
本展は「未来の他者」に加え、北野がコロナ禍のあいだ撮り続けた日常や家族の写真を、多数の極小のプリントにし、家族全員の腕をセメントで型どった塊に貼り付けた彫刻作品のシリーズ「密やかなる腕」を併せて展示。コロナ禍で感じた、家の内側と外側の世界との断絶や、家で密やかに起こる事件について、身体と写真を通して問いかける。見つめ続けた家族の存在と、生まれおちたばかりの生命の、同じ空間での対話を試みる。
北野による「未来の他者」は、フォトグラムによる新生児の肖像写真のシリーズ。ある産婦人科医との出会いが、同シリーズの「誕生」につながった。北野の代表作「our face」を見て感銘を受けたドクターが「赤ちゃん」をテーマにして作品をつくることを提案。撮影したポートレイトはすべて遺影になる、と常々語る北野は、この世界に出現したばかりの命の肖像を撮影することに興味をおぼえ、産婦人科医のもとへ撮影に通った。
それはやがて大判のカラーによるフォトグラムに発展し、2019年に東京都写真美術館で開催された「イメージの洞窟」展では2つの部屋を使って、同シリーズから大型のカラーフォトグラム6点が展示された。
本展は「未来の他者」に加え、北野がコロナ禍のあいだ撮り続けた日常や家族の写真を、多数の極小のプリントにし、家族全員の腕をセメントで型どった塊に貼り付けた彫刻作品のシリーズ「密やかなる腕」を併せて展示。コロナ禍で感じた、家の内側と外側の世界との断絶や、家で密やかに起こる事件について、身体と写真を通して問いかける。見つめ続けた家族の存在と、生まれおちたばかりの生命の、同じ空間での対話を試みる。