EXHIBITIONS

野村浩 展

101 EYES' GLASSES Paintings & Ocellus

2021.06.02 - 06.26, 2021.07.07 - 08.14

野村浩 2021 Courtesy of POETIC SCAPE

 アーティストの野村浩が2部構成の個展「101 EYES' GLASSES Paintings & Ocellus」を開催する。第2部「Ocellus」の会期は7月7日~8月14日。

 野村浩は1969年静岡県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了。在学中から写真を中心にメディアを横断する作品を発表し、写真というメディア、とりわけその迫真性に着目してきた。近年では写真とカメラにまつわる「写真論」のコミック本『CAMERAer』(2019)を上梓するなど、写真についての思索を続けている。

 本展は2部にわたって、野村がパンデミック下に自宅アトリエで描きためた作品群を展示する。

 野村は昨年の個展「Merandi」で、それまで写真作品のベースにあった「擬態」というコンセプトを絵画作品で展開した。今回は、蝶などに見られる眼状紋「Ocellus(オセラス)」を用いて、「絵自らが絵になりすます」ことを成立させ、新たな視点(絵画の環境設定)の導入を試みている。

「Ocellusは、蝶などにみられる目玉模様=眼状紋のことである。眼状紋は絵の具を触媒としてキャンバスの上で羽をひろげ、静物や風景といった絵に擬態して壁に止まり張り付いている。Ocellusは絵の蝶番だ。ドアを開けるように自分の領域を拡張し、生息域を増やしていく(野村浩)」。