きゅんくん「継往開来」#けいおうかいらい

　ロボティクスファッションクリエイター／メカエンジニア、きゅんくんの初個展「継往開来」が開催される。会期は7月2日～14日。

　きゅんくんは1994年東京都生まれ。高校生の頃に「メカを着ること」を目標にロボティクスファッションの制作を始める。「人間とメカがゼロ距離で近づいた際に人は何を思い感じるのか」を明らかにするため、2014年よりファッションとして着用する「ウェアラブルロボット」の開発に着手。18年よりウェアラブルロボットと人のインタラクションについて深めるため修士課程に進学し、修了後も国際電気通信基礎技術研究所（ATR）の連携研究員として、ウェアラブルロボットと人のインタラクションの研究を続けている。

　本展のタイトルの「継往開来（けいおうかいらい）」は、「先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開く」を意味する。20年夏に開催中止となった、イラストレーター・hima://KAWAGOEとの2人展「NOWPLAYING」を経て、きゅんくんの作品としてのウェアラブルロボットの継続と、研究としてのウェアラブルロボットの始動という、両方の意味を持つ個展となる。

　会期中には、きゅんくんが制作する研究用途のウェアラブルロボット「Fylgear（フィルギア）」の被験者実験も実施。RGB-Dカメラ、スピーカーなどを搭載し、装着者とコミュニケーション可能な「Fylgear」（北欧神話の霊的存在「fylgja」と、メカニカルな装備という意味での「gear」に由来）は、人に追随するメカニカルな装備という意味合いを持つ（被験者実験の日程・詳細は予約サイトまで）。

　また、きゅんくんの制作と研究にこれまで関わってきた人々をゲストに招いた2回のトークイベントを開催予定。なお会場での鑑賞が難しい人に向け、バーチャルSNS「cluster」を利用したVR会場も用意する。バーチャル展示については、きゅんくんのTwitterで案内予定。