EXHIBITIONS

Slow Culture

堀奏太郎 サノス 2019

木村翔馬 In the Curtains 2019 VR映像の一部

松平莉奈  鵺の解体 2017

谷原菜摘子  Family Portrait 2017

渡辺千明 風景(雰囲気) 2018

 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAがグループ展「Slow Culture」を開催。新進のアーティスト12名による、近作と新作を含むおよそ50点の作品を展示する。

 本展の出展作家は、磯村暖、皆藤齋、川田知志、木村翔馬、谷原菜摘子、谷本真理、永井麻友佳、NAZE、堀奏太郎、松平莉奈、渡辺千明、𠮷田桃子。1980年代後半から90年代前半生まれのアーティストを特集し、描き手の身体とダイレクトに結びついた物質的な実践としての「絵」に焦点を当てる。

 展示されるのは、日常における切実なテーマや、ユースカルチャーの影響などを発想のもとに描き出された作品。生と死、公と私、循環、流動的なアイデンティティなどにまつわる、現代のビジョンの一端を多様なイメージで紹介する。

 また本展では、VRや3DCGなどを用いてデジタル特有の概念と交差する創作アプローチを取り上げながら、デジタル文化の浸透にともなって進化を遂げる、現代の新しい感覚による描画表現の可能性についても着目。パンデミックの時代を経て、表現活動をめぐる新たな手段や解釈が生まれるだけでなく、従来の芸術作品や手法に対する型にはまった見方や価値観にも創造的な変化が起こっている今日のリアリティのなかで、改めて「絵」とは何かを考える。