EXHIBITIONS

企画展示 躍動する歌舞伎―歌舞伎役者はアスリート!?―

国立劇場 伝統芸能情報館 1階 情報展示室
2021.06.02 - 09.21

守川周重(歌川周重) 錦絵 義経千本桜 1882(明治15) 国立劇場蔵

豊原国周 錦絵 義経千本桜 1896(明治29) 国立劇場蔵

歌川豊国(3代) 錦絵 三幅対戯場彩色 1855(安政2) 国立劇場蔵

 国立劇場が企画展示「躍動する歌舞伎―歌舞伎役者はアスリート!?―」を開催。日本の伝統芸能として受け継がれてきた歌舞伎の魅力を、運動文化の視点から紹介する。本展監修は、谷釡尋徳(たにがま・ひろのり、東洋大学法学部教授)。

 様々な大衆文化が生まれた江戸時代で、熱狂的な人気を博していた歌舞伎。演目や舞台の装置・衣裳、そして歌舞伎役者の鍛え上げられた身体による華麗な表現は多くの観客を魅了した。

 歌舞伎の演技や演出は、「スポーツ」の基本的な運動形態に分類するとハイパフォーマンスな運動を数多く含む。今日の「スポーツ」の概念がまだなかった時代に、身体性や技術などをすでに高いレベルで会得していた歌舞伎役者たちは「アスリート」とも言えるだろう。

 本展では、「スポーツ」や「アスリート」の視点から、時には自らの身体ひとつで、時には道具を用いて生み出される歌舞伎のダイナミックな演技や演出に注目。錦絵や公演記録写真、歌舞伎の舞台で実際に使われる衣裳や小道具などの資料を通して、歌舞伎にまだ馴染みのない人にもわかりやすく紹介する。