EXHIBITIONS

STORIES ストーリーズ

作品について学芸員(わたしたち)が知っていること

2021.04.06 - 05.16

石田徹也 社長の傘の下 1996 静岡県立美術館蔵

伊藤若沖 樹花鳥獣図屏風(右隻) 18世紀後半 静岡県立美術館蔵

草間彌生 無題(No.White A.Z.) 1959 静岡県立美術館蔵 © YAYOI KUSAMA

川村清雄 梅に親子雀 1912-1923 静岡県立美術館蔵

曽宮一念 毛無山 1970 個人蔵

野島青茲 塑像 1952 静岡県立美術館蔵

伊藤隆史 現代人 1960 静岡県立美術館蔵

掛井五郎 蝶 1982-86 静岡県立美術館蔵

 静岡県立美術館では展覧会「STORIES ストーリーズ 作品について学芸員(わたしたち)が知っていること」を開催している。

 本展では、今春に開館35周年を迎えた同館のコレクションを中心に、日本画、日本洋画、現代美術の多彩な作品を展示。所蔵館の学芸員ならではの視点で、普段の展覧会では踏み込んで紹介することができないコレクションにまつわるストーリーを語る。

 出品点数は借用作品も含め約90点。展示は、伊藤若冲と草間彌生を中心に取り上げる「『名品』の軌跡」、江戸から明治への大変革期に活動した川村清雄と小林清親を紹介する「徳川ゆかりの画家、近代を生きる」、静岡県を拠点に制作を行った師弟の関係に焦点を当てた「二人の画家 静岡への想い和田英作、曽宮一念」、学芸員が伝え残したい貴重な話を特集する「語り継ぎたいエピソード」、同館とも縁の深い彫刻家・掛井五郎の作品26点を展示する「掛井五郎と静岡」、そして近年海外でも注目を高めている焼津市出身の画家・石田徹也と、石田作品の収蔵までの経緯をたどる「石田徹也とその足跡」の6章で構成される。

 コレクションのもっとも身近にいる学芸員がキュレーションする本展。学芸員の経験や記憶の蓄積が美術館の歴史の一部をつくっていることを伝え、「美術館に蓄積されてきた研究や歴史の厚みの一端をご紹介できれば」としている。