EXHIBITIONS

小畑多丘:SPECTRUM OF THE MOVE EASTSIDE

2021.04.10 - 06.06

Sketch for sculpture 2018 All rights reserved by Taku Obata

Untitled 2020 Photo by Kenichi Muramatsu All rights reserved by Taku Obata in courtesy of PARCEL

Drawing 2018 All rights reserved by Taku Obata

BUTTAI Monotype Drawing 2020 All rights reserved by Taku Obata

 B-BOY彫刻家として知られる日本人アーティスト・小畑多丘。その作品集『SPECTRUM OF THE MOVE / TAKU OBATA DRAWINGS』(TISSUE PAPERS)の発売を記念する展覧会が、オン・サンデーズ併設のライトシード・ギャラリーに巡回する。

 小畑は1980年埼玉県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。「B-BOY」のムーブメントそれ自体を作品のモチーフに取り込み、ヒップ・ホップ的感覚をその造形のなかに昇華させた彫刻作品で、2010年代以降世代を超えた支持を集めてきた。

 2019年に渡英し、これまでにない試みへの挑戦を経て帰国した小畑。新型コロナウイルスの影響の下にありながらも、2020年の一年間を通じてドローイング、ペインティングの平面作品を制作し、鮮烈な展開を見せ続けた。自身の思考の深みを具現化し、さらなる発展への助走路を開いた「BUTTAI」シリーズのソリッドな展開、そしていままさに生まれつつあるという新たな拠点としてのスタジオと、小畑の作品と制作には現在進行形で大きな変化が訪れている。

 作品集『SPECTRUM OF THE MOVE / TAKU OBATA DRAWINGS』の発売記念展は2020年末に京都からスタート。これに続く本展では、昨年から一年間を通じて矢継ぎばやに発表された様々なドローイングを中心に、キャンバスの新作と、作家の思考の深度を具現化し、さらなる発展への補助線を引くBUTTAIシリーズも展示する。

「B-BOYは常に何かに挑戦する哲学があると思います。継承だけでなく発展し続ける。色々発展させる姿はかっこいいし希望的です」と語り、絵画/彫刻(平面/立体)という従来のカテゴリーを更新する小畑。「身体・重力・空間」の関係性を大胆なイマジネーションと緻密な思考のもとに追求する作家の、現在形に注目してほしい。

 なお展覧会にあわせて、オン・サンデーズと小畑のコラボレーションとなるオリジナル・マグカップも数量限定で販売。ラインアップはオン・サンデーズのウェブサイトへ。