EXHIBITIONS

生誕150年 ジョルジュ・ルオー ミゼレーレ展

2021.03.23 - 05.23

ジョルジュ・ルオー 『ミゼレーレ』(1948年出版)より《神よ、我を憐みたまえ、御身の大いなる慈悲により》

ジョルジュ・ルオー 『ミゼレーレ』(1948年出版)より《母親に忌み嫌われる戦争》

 高知県立美術館ではコレクションによる「生誕150年 ジョルジュ・ルオー ミゼレーレ展」を開催している。
 
 人間の苦悩、悲哀といった内面世界に目を向けたフランスの画家ジョルジュ・ルオー(1871〜1958)。ルオーによる銅版画集『ミゼレーレ』は、1912年の父親の死をきっかけとして制作が始まった。最終的に版画集となる58枚は、1927年ころまでに作品が完成されたと考えられ、その後、紆余曲折を経て1948年に出版された。

 「第1部ミゼレーレ」と「第2部戦争」の2部からなるこの版画集は、宗教的要素を含み、ルオーが油彩でも何度も描いた聖母子や聖顔布のモチーフを見ることができる。

 本展では、銅版画集『ミゼレーレ』より全58点の版画を展示。ルオーが様々な銅版画技法を駆使しつくり出した、深遠な白黒の世界を紹介する。