夢二×ローランサン 乙女の夢はアヴァンギャルド

　2人の芸術家、竹久夢二とマリー・ローランサンに焦点を当てた展覧会「夢二×ローランサン 乙女の夢はアヴァンギャルド」が笠間日動美術館で開催される。

　大正時代、夢見がちな瞳の女性を描き一世を風靡した竹久夢二。いっぽうのマリー・ローランサンは、パステルカラーの優美な女性像で知られ、2人の作品はいまでは華やかで可憐に見えるが、当時は前衛的な芸術だった。

　大正期の日本において、ローランサンはフォーヴィスム（野獣派）やドイツ表現主義に属する作家たちとともに前衛芸術家として紹介されている。また、夢二は雑誌や画集などから同時代の西洋美術について研究しており、ドイツ表現主義をはじめとする前衛芸術から影響を受けたとされる作品が残っている。

　本展では、夢二とローランサンの作品と、表現主義による作品をあわせて展示することで、両者と20世紀初頭の芸術との関係に迫る。

　出展作家は、マリー・ローランサン、ワシリー・カンディンスキー、マックス・エルンスト、モーリス・ド・ヴラマンク、アンドレ・ドラン、パブロ・ピカソ、オシップ・ザッキン、マルク・シャガール、藤田嗣治、モーリス・ユトリロ、岸田劉生、斎藤与里、長谷川利行、里見勝蔵、竹久夢二、藤島武二、岡田三郎助、東郷青児。