EXHIBITIONS

舘鼻則孝「RETHINK」

2021.03.06 - 05.15

舘鼻則孝 Heel-less Shoes 2021 Photo by GION © NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

舘鼻則孝 Void Sculpture 2020 Photo by Keizo Kioku © NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

舘鼻則孝 Descending Layer 2020 Photo by Keizo Kioku © NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

舘鼻則孝 Heel-less Shoes 2021 Photo by GION © NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

舘鼻則孝 Baby Heel-less Shoes 2021 Photo by GION © NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

 舘鼻則孝の個展「RETHINK(リシンク)」がKOSAKU KANECHIKAで開催。本展は、舘鼻がディレクションを務めるオンライン展覧会「江戸東京リシンク展」(主催:東京都)で発表している、江戸・東京の伝統産業にフォーカスした新作を展示する。

 舘鼻は1985年東京都生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育ち、シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚える。2010年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄を制作する。

 これまでの主な展覧会に、「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、東京、2014)、「Future Beauty」(東京都現代美術館ほか国際巡回、2012)。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵。国内のほかニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界各地で作品を発表し、また2016年3月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催するなど、その活動を幅広い。

「江戸東京リシンク展」は、江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを新しい視点から磨き上げ、世界へと発信していく「江戸東京きらりプロジェクト」の一環として、舘鼻をコラボレーターに迎えて開催されている。

 舘鼻は、「日本文化の過去を見直し現代に表現する」という自身の創出プロセスである「RETHINK」を起点として、古来続く伝統産業の価値や魅力を新たなかたちで提案。本展のために制作された新作を、東京都指定有形文化財である和敬塾 旧細川侯爵邸に展示し、その様子を収めた写真や映像をオンラインで公開中だ。

 これに関連した本展「RETHINK」では新作などを通して、過去の日本文化を見直す過程に導かれ制作を行ってきた舘鼻が再解釈する、江戸・東京の伝統産業の新たな価値を見せる。